今回はシマノから新発売される、24ツインパワーの発売前記事になります。
インフィニティループ、いわゆる「密巻き」が搭載され賛否はあるものの話題のリール。
今回は24ツインパワーの進化した点や他リールとの違いを詳細にまとめました。
購入を検討している方はぜひ参考になさってください。
シマノのスピニングリール「ツインパワー」とは
質実剛健を理念に進化を重ねるリール「ツインパワー」
「ツインパワー」は質実剛健を理念に作られるシマノのスピニングリールです。
1987年から発売された30年以上の歴史があるモデルで、現在も多くのアングラーに愛されています。
そんなツインパワーが2024年にモデルチェンジを果たします。
このツインパワーを通称「24ツインパワー」と呼びます。
24ツインパワーのラインナップ
24ツインパワーのラインナップはC2000S~C5000XGまでの13モデル。
質実剛健を謳うモデルだけあって大きめの番手が豊富です。
基本スペック
■ギア比
・5.1
■実用ドラグ力
・2Kg
■最大ドラグ力
・3Kg
■自重
・175g
■スプール径
・43mm
■ストローク
・13.5mm
■最大巻上長
・69cm
■ハンドル長さ
・40mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・53,500円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・3-125
4-100
5-75
■mm-m
・0.14-145
0.16-105
0.18-80
糸巻量フロロ
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・3-110
4-85
5-65
糸巻量PE
■号数-m
・0.6-150
0.8-110
1-80
夢屋タイプ
■スプール
・S-31,32
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-10
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-3
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・6.3
■実用ドラグ力
・2Kg
■最大ドラグ力
・3Kg
■自重
・180g
■スプール径
・44mm
■ストローク
・13.5mm
■最大巻上長
・87cm
■ハンドル長さ
・45mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・53,500円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・5-110
6-95
8-70
■mm-m
・0.16-150
0.18-120
0.20-95
糸巻量フロロ
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・4-130
5-100
6-80
糸巻量PE
■号数-m
・0.6-200
0.8-150
1-120
夢屋タイプ
■スプール
・S-31,32
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-10
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-3
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・5.1
■実用ドラグ力
・2.5Kg
■最大ドラグ力
・4Kg
■自重
・210g
■スプール径
・47mm
■ストローク
・17mm
■最大巻上長
・75cm
■ハンドル長さ
・50mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・54,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・5-110
6-95
8-70
■mm-m
・0.16-150
0.18-120
0.20-95
糸巻量フロロ
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・4-130
5-100
6-80
糸巻量PE
■号数-m
・0.6-200
0.8-150
1-120
夢屋タイプ
■スプール
・S-33
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・5.8
■実用ドラグ力
・2.5Kg
■最大ドラグ力
・4Kg
■自重
・210g
■スプール径
・47mm
■ストローク
・17mm
■最大巻上長
・86cm
■ハンドル長さ
・55mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・54,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・5-110
6-95
8-70
■mm-m
・0.16-150
0.18-120
0.20-95
糸巻量フロロ
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・4-130
5-100
6-80
糸巻量PE
■号数-m
・0.6-200
0.8-150
1-120
夢屋タイプ
■スプール
・S-33
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・5.1
■実用ドラグ力
・3.5Kg
■最大ドラグ力
・9Kg
■自重
・215g
■スプール径
・47mm
■ストローク
・17mm
■最大巻上長
・75cm
■ハンドル長さ
・50mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・54,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・2.5-180
3-150
4-100
■lb-m
・表記なし
■mm-m
・0.25-210
0.30-130
0.35-100
糸巻量フロロ
■号数-m
・2.5-160
3-130
4-100
■lb-m
・表記なし
糸巻量PE
■号数-m
・1-400
1.5-270
2-200
夢屋タイプ
■スプール
・S-33
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・5.8
■実用ドラグ力
・3.5Kg
■最大ドラグ力
・9Kg
■自重
・215g
■スプール径
・47mm
■ストローク
・17mm
■最大巻上長
・86cm
■ハンドル長さ
・55mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・54,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・1.5-165
1.7-150
2-130
■lb-m
・8-130
10-110
12-85
■mm-m
・0.25-125
0.30-85
糸巻量フロロ
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・8-110
10-90
12-80
糸巻量PE
■号数-m
・1-190
1.2-150
1.5-120
夢屋タイプ
■スプール
・S-33
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・6.4
■実用ドラグ力
・3.5Kg
■最大ドラグ力
・9Kg
■自重
・215g
■スプール径
・47mm
■ストローク
・17mm
■最大巻上長
・94cm
■ハンドル長さ
・55mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・54,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・2.5-180
3-150
4-100
■lb-m
・表記なし
■mm-m
・0.25-210
0.30-130
0.35-100
糸巻量フロロ
■号数-m
・2.5-160
3-130
4-100
■lb-m
・表記なし
糸巻量PE
■号数-m
・1-400
1.5-270
2-200
夢屋タイプ
■スプール
・S-33
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・5.7
■実用ドラグ力
・3.5Kg
■最大ドラグ力
・9Kg
■自重
・235g
■スプール径
・47mm
■ストローク
・17mm
■最大巻上長
・84cm
■ハンドル長さ
・55mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・55,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・1.5-165
1.7-150
2-130
■lb-m
・8-130
10-110
12-85
■mm-m
・0.25-125
0.30-85
糸巻量フロロ
■号数-m
・表記なし
■lb-m
・8-110
10-90
12-80
糸巻量PE
■号数-m
・1-190
1.2-150
1.5-120
夢屋タイプ
■スプール
・S-33
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・5.3
■実用ドラグ力
・6Kg
■最大ドラグ力
・11Kg
■自重
・260g
■スプール径
・52mm
■ストローク
・19mm
■最大巻上長
・87cm
■ハンドル長さ
・55mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・55,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・2.5-160
3-120
4-90
■lb-m
・表記なし
■mm-m
・0.25-165
0.30-120
0.35-80
糸巻量フロロ
■号数-m
・3-110
4-90
5-65
■lb-m
・表記なし
糸巻量PE
■号数-m
・1.2-250
1.5-200
2-150
夢屋タイプ
■スプール
・S-28
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・4.4
■実用ドラグ力
・6Kg
■最大ドラグ力
・11Kg
■自重
・265g
■スプール径
・52mm
■ストローク
・19mm
■最大巻上長
・72cm
■ハンドル長さ
・57mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・56,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・3.5-170
4-150
5-125
■lb-m
・表記なし
■mm-m
・0.30-180
0.35-130
糸巻量フロロ
■号数-m
・3-190
4-145
5-115
■lb-m
・表記なし
糸巻量PE
■号数-m
・1-490
1.5-320
2-240
夢屋タイプ
■スプール
・S-28
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・5.7
■実用ドラグ力
・6Kg
■最大ドラグ力
・11Kg
■自重
・260g
■スプール径
・52mm
■ストローク
・19mm
■最大巻上長
・93cm
■ハンドル長さ
・55mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・55,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・2.5-160
3-120
4-90
■lb-m
・表記なし
■mm-m
・0.25-165
0.30-120
0.35-80
糸巻量フロロ
■号数-m
・3-110
4-90
5-65
■lb-m
・表記なし
糸巻量PE
■号数-m
・1.2-250
1.5-200
2-150
夢屋タイプ
■スプール
・S-28
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・6.2
■実用ドラグ力
・6Kg
■最大ドラグ力
・11Kg
■自重
・260g
■スプール径
・52mm
■ストローク
・19mm
■最大巻上長
・101cm
■ハンドル長さ
・57mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・55,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・3.5-170
4-150
5-125
■lb-m
・表記なし
■mm-m
・0.30-180
0.35-130
糸巻量フロロ
■号数-m
・3-190
4-145
5-115
■lb-m
・表記なし
糸巻量PE
■号数-m
・1-490
1.5-320
2-240
夢屋タイプ
■スプール
・S-28
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
基本スペック
■ギア比
・6.2
■実用ドラグ力
・6Kg
■最大ドラグ力
・11Kg
■自重
・265g
■スプール径
・52mm
■ストローク
・19mm
■最大巻上長
・101cm
■ハンドル長さ
・57mm
■ベアリング数
・9BB、1RB
■本体価格
・56,000円
糸巻量ナイロン
■号数-m
・4-190
5-150
6-125
■lb-m
・表記なし
■mm-m
・0.35-175
0.40-120
糸巻量フロロ
■号数-m
・4-170
5-135
6-115
■lb-m
・表記なし
糸巻量PE
■号数-m
・1.5-400
2-300
3-200
夢屋タイプ
■スプール
・S-28
■ハンドルノブ
・A
■ハンドル
・H-11
■ハンドル
スクリュー
キャップ
・HC-2
■リール
スタンド
・C,E
画像はシマノHPツインパワーより
前モデル「20ツインパワー」から進化した点
画像はシマノHPツインパワーより
ここからは、旧モデルである「20ツインパワー」から進化した点を確認していきましょう。
主な進化点は6つあります。
- 内部ギアの耐久性が約2倍にアップ
- さらにパワフル&スムーズな巻き心地に
- 進化した密巻きでキャスト時の抵抗低減
- ライントラブルを抑制する新機構
- ドラグの耐摩耗性が10倍以上向上
- スプールリングの表面処理の変更
順番に見ていきましょう。
内部ギアの耐久性が約2倍!
- インフィニティクロス採用
- 24ツインパワーでは、優れた製造技術よりドライブギア(メインギア)とピニオンギアの噛み合う面積が広くなりました。
より「面」でかみ合うようになり、従来と比べ耐久性が約2倍※に向上しています。
また、内部ギアがより長持ちするようになり、長期にわたり良質な巻き心地が持続するようになりました。
※1:シマノ比較テストによる
さらにパワフル&スムーズな巻き心地!
- インフィニティドライブ採用
- 24ツインパワーでは、巻き取り時の抵抗を低減させパワフルでスムーズな巻き心地を実現しています。
具体的には、特殊低摩擦ブッシュでメインシャフトを支持し摺動抵抗を大幅に軽減、さらにメインシャフト自体に表面処理や加工を施し回転トルクも大幅に低減。
つまり、リール駆動のための抵抗が減り、より巻上げの力が伝わりやすく、滑らかな巻き心地になったということです。
進化した密巻きでキャスト時の抵抗低減
- インフィニティループ採用
- 24ツインパワーでは、「インフィニティループ」と呼ばれる密巻きを採用しました。
これにより、ラインの放出抵抗を減らし、抜けるように抵抗の少ないライン放出を実現。
筆者の感覚では、PEライン使用時に号数をワンランク下げたものを使っているかのように感じるくらいのスムーズなライン放出です。
賛否ありますが、24ツインパワーにインフィニティループを採用したのはシマノの英断だと思います。
ライントラブルを抑制する新機構!
- アンチツイストフィン採用
- ラインローラー下部に、ラインのたるみを抑える新機構である「アンチツイストフィン」を搭載。
これにより、スプール下部にラインが脱落するのを防ぎ、ラインがよれたまま巻き付けられる現象を軽減します。
ちなみに同じくアンチツイストフィン採用機種である22ステラでは、ノット部分が通過する際の抵抗が気になる方用にサイズ違いのフィンが付属していました。
24ツインパワーも交換用のフィンが付属するでしょう。
ドラグの耐摩耗性が10倍以上向上!
- DURAクロス搭載
- 24ツインパワーでは、「DURAクロス」という新材料のドラグワッシャーを搭載しています。
今までのドラグワッシャーの繊維の向きに対し直交する繊維を織り込み材料を強化。
これにより滑らかなドラグ性能はそのままに、なんと耐摩耗性が10倍以上※に高められています。
※:シマノ比較テストによる
スプールリングの表面処理の変更
- SWバリアコート採用
- 20ツインパワーではチタンコートだった表面処理が、24ツインパワーでは「SWバリアコート」に変更されました。
このコーティングは、ステラSWなどで実績のある傷がつきにくい表面処理です。
これにより、長い間なめらかな状態を保てるようになりました。
大々的に宣伝はされていませんが、リールが長持ちする嬉しい変更です。
前モデル「20ツインパワー」との共通点
ここからは、前モデル「20ツインパワー」との共通点を見ていきましょう。
2020シマノフィッシングタックルカタログより「20ツインパワー」
前モデル「20ツインパワー」との共通点は、ギアを小型化し歯数を増やして強度アップとギアノイズを低減した
「マイクロモジュールギアⅡ」の他に、
- サイレントドライブ
- HAGANEギア
- Xシップ
- HAGANEボディ
- Xプロテクト
- Gフリーボディ
- ロングストロークスプール
- CI4+
- リジットサポートドラグ
- S AR-B
- ワンピースベール
これらのシマノの技術が搭載されています。
シマノ別モデルとの比較
ここからはシマノの別モデルとの違いを22ステラ、23ストラディックとの比較をもとに確認していきます。
「22ステラ」との比較
まずは22ステラとの比較です。
画像はシマノHPステラより
22ステラはシマノ汎用スピニングリールのフラッグシップで、ツインパワーと同じコアソリッドシリーズのリールです。
主な違いを表にしてみました。
ツインパワーはステラの性能を受け継ぎつつ、コストダウンが施された質実剛健なモデル。
とはいえ、表にしてみると価格差分の差がわかりやすくなりますね。
22ステラについてはレビュー記事がありますので、気になる方は下記をご覧ください。
また、前モデルの20ツインパワーでは各所にコストダウンと性能維持を両立させようとする努力が見受けられました。
- 22ステラはウォームシャフト両端にベアリング2個、
20ツインパワーはなし - 22ステラはローターナット部にベアリングあり、
20ツインパワーはなし - 22ステラは摺動子ガイド※2が2本、
20ツインパワーは1本 - 22ステラはマグネシウムボディ、
20ツインパワーはアルミニウムとci4+ ※3
まだ詳細が分かりませんので断言はできませんが、ここら辺は24ツインパワーでも踏襲されるでしょう。
※1:ダイヤモンド・ライク・カーボンの略。特殊な表面処理で摩擦を軽減する
※2:スプールを支えるメインシャフトの上下運動のガイドとなるシャフトのこと
※3:炭素繊維で強化した軽量樹脂
「23ストラディック」との比較
続いて23ストラディックとの比較です。
画像はシマノHPストラディックより
23ストラディックは、ツインパワーと同じコアソリッドモデルで、ひとつ下のモデルです。
主な違いを表にしてみました。
主な仕様の違い | 24 ツインパワー | 23 ストラディック |
総ベアリング数 | 9 | 6 |
ローター材質 | アルミニウム マグネシウム※1 | 高強度樹脂 |
スプール材質/ 表面処理 | ステンレス/ SWバリアコート | アルミ/ アルマイト |
インフィニティループ | 搭載 | 非搭載 |
リジットサポートドラグ | 搭載 | 非搭載 |
ラインローラー 特殊防水BB | 搭載 | 非搭載 |
価格 | 53,500円~56,000円 | 27,700円~31,000円 |
※1:C2000S、C2500SXGのみ
同じコアソリッドシリーズでも、価格差分しっかりと差別化されています。
自重も24ツインパワーの方が10~15g軽く、C5000XGでは25gの差があります。
しかしながら、23ストラディックも価格以上の優れたリール。
しっとりとした巻き心地でパワフル、インフィニティループ(密巻き)非搭載で扱いやすく手ごろな値段です。
23ストラディックが気になる方は上記記事からどうぞご覧ください。
ダイワの同価格帯モデルとの比較
ここからは同価格帯のダイワのスピニングリールと比較していきます。
「24セルテート」との比較
24セルテートは剛性と操作性の両立をコンセプトとするダイワのスピニングリール。
24ツインパワーと設計思想や価格帯も似ている、ライバルモデルです。
24ツインパワーとの主な違いを表にしました。
主な仕様の違い | 24ツインパワー | 24セルテート |
ライン巻取り | インフィニティ ループ(密巻き) | クロスラップ (クロス巻き) |
総ベアリング数 | 9 | 10 12(ダブルハンドル) |
ボディ素材 | アルミニウム CI4+ | アルミニウム |
ローター素材 | アルミニウム マグネシウム※1 | ZAION |
ダブルハンドル設定 | なし | あり |
自重 | 215g (C3000XG) | 205g (LT3000-CH) |
価格 | 53,500円~56,000円 | 54,600円~61,600円 |
※1:C2000S、C2500SXGのみ
同じ価格帯のライバル機種だけあり、スペック上の違いもそこまでありません。
しかし、ラインの巻き取り方の「インフィニティループ」、
いわゆる「ライン密巻き」は釣り人の中でも賛否あります。
「密巻き非搭載の高剛性リールが欲しい!」という方は24セルテートも検討してみるとよいでしょう。
フィッシングショーで試し巻きしてきた
2024年の新潟フィッシングショーにて、いち早く24ツインパワーを触ってきました。
巻き心地は「超しっとりでパワフル」
フィッシングショーで触った24ツインパワーの巻き心地は、
「超しっとりで、ノイズもなく上質な巻き心地」
でした。
また20ツインパワーとの巻き比べでは、負荷が掛かった際の巻き心地に明確な違いが感じられました。
正直、メーカーが謡う「パワフルな巻き上げ」という言葉は半分セールストークだろうと思っていました。
ですが今回の巻き比べでは圧倒的に24ツインパワーの方が巻き上げやすく、確実に性能が向上していることが実感できました。
実践投入するのが待ち遠しいです。
密巻きリールでライントラブルを防ぐ方法5選
さて、24ツインパワーにインフィニティループが搭載されたことで、「これから初めて密巻きを使う」という方も多くなると思います。
なのでここからは密巻きを使いこなすコツとして、ライントラブルを防ぐ方法を5つ紹介します。
20年前の洗練されていなかった密巻き、「スーパースローオシュレート」を工夫しながら使い、現在もインフィニティループ搭載リールを使っている筆者が実践している方法です。
以下の5つになります。
- 適度にハリのあるラインを選ぶ
- ラインを巻きすぎない
- 糸巻き形状を平行~緩めの逆「ハの字」に調整する
- フェザリングで余分な糸ふけを出さない
- テンションを掛けてラインを巻き取る
順番に見ていきましょう。
➀適度にハリのあるラインを選ぶ
ラインはしなやかで適度にハリのあるものを選んでください。
そうすることで、巻き付けられたラインがばらけにくくなり、ラインが塊でどばっと放出されにくくなります。
スピニングリールは、投げたルアーがラインを引っ張ることで、スプールに巻き付けられたラインが順番にばらけながら放出されていきます。
そのとき、ハリがありすぎるライン(極太のフロロカーボンなど)だと、投げたルアーが引っ張る前にスプールのラインがたるみます。
それを放出されていくラインが拾ってしまってトラブルになります。
また逆に、ハリのなさすぎるラインの場合も、巻き付けるテンションが緩くなりがちで、ラインが一気に放出されやすくなります。
ですので、適度なハリのラインを選ぶとライントラブルの可能性を下げられる、というわけです。
②ラインを巻きすぎない
ラインは、メーカーが推奨する糸巻き量より多く巻かないでください。
ラインの巻きすぎは、どんなリールでもライントラブルのもととなりますが、特に密巻き機構を搭載するリールでは注意が必要です。
シマノスピニングリールの取扱説明書では、スプールエッジまでラインを巻いてくださいとの記載がありますので、それを遵守しましょう。
シマノスピニングリールの取扱説明書より
ですが、糸巻き量がすこし少ないのは問題ありません。
筆者は20年前の密巻きではトラブル回避のため、わざと少ない糸巻量で使用していたくらいです。
トラブルが怖い方は、スプールエッジぴったりより、ほんの少し糸巻き量を減らすことをおすすめします。
これによりラインがどばっと放出されトラブルになる可能性を下げられます。
問題になるのは巻きすぎの方で、特に密巻きリールはラインの放出抵抗が少ないために、スプールエッジより多いラインはまず間違いなくトラブります。
「あと少しだから…」と欲張って糸を巻きすぎると100%ライントラブルが起き、結局ラインを失いノットを組み直す羽目になります。(筆者も一度やらかしました)
- ラインはスプールエッジまで巻く
- 糸がすこし少ないくらいは大丈夫
- 多めに巻くのは絶対NG
これだけ覚えて実践していただければ、ライントラブルが発生する確率をかなり減らせます。
③糸巻き形状を平行~緩めの逆「ハの字」に調整する
巻き形状(ラインテーパー)は平行~緩めの逆ハの字に調整しましょう。
なぜなら、ハの字型になってしまうと上部のラインがばらけやすくなり、そのばらけたラインを放出中のラインが拾って絡まってしまうからです。
下図のシマノスピニングリール取説の写真を見やすくしたものです。参考にしてください。
シマノスピニングリールの取扱説明書より
気を付けてほしいことは以下の3点です。
- 糸巻き形状は平行から緩めの逆ハの字に調整
- ハの字型は避ける
- 下巻きの形状も調整する
この中でも特に気を付けてほしいのは、下巻きの形状です。
これが乱れていると、当然ですが上に巻くメインラインの形状も乱れます。
また、ラインの太さが変化すると巻き取り形状も変化します。
細糸は上部に偏り逆ハの字に、太糸は下部に偏りハの字になりやすいです。
ですので、下巻きとメインラインの太さが大きく異なる場合、どちらも平行に巻くために下巻き時と上巻き時とで2回調整することになります。
少し手間ですが、密巻きのリールを快適に使うために欠かせない調整ですので、しっかりと行いましょう。
④フェザリングで余分な糸ふけを出さない
キャスト後はフェザリングを行い、ラインがたるんだまま巻かないようにしてください。
フェザリングはキャスト後から着水までの間で、人差し指でスプールリングをさわるようにして、ラインの放出や着水後の糸ふけをコントロールするテクニックです。
特に、ラインの放出抵抗の少ない密巻きのリールにおいて、糸ふけを抑えて巻き始めることがトラブル回避するのにとても重要です。
なぜなら、糸がふけたまま巻きだしてしまうと、スプール以外のところにラインが巻かれ、次のキャストでそれがトラブルの原因になります。
着水までにフェザリングを行い、ラインのたるみがない状態から巻き始めましょう。
次のキャストでのライントラブルの回避につながります。
⑤テンションを掛けてラインを巻き取る
なるべくテンションを掛けてラインを巻き取ることを意識しましょう。
釣りの中では、渓流のルアーやエギングのように、ラインを張りにくい釣りもあります。
ですがそんな釣りにおいても、テンションを掛けてラインを巻くことはライントラブルを回避するうえで重要です。
しかし、上記のような釣りで常にラインを張ることは難しいのです。なので、
「ロッドの先端からルアーまでのラインを張る」ことよりも、
「スプールに巻き取るラインのテンションを意識」してみましょう。
具体的には、ラインのテンションを掛けにくいときは、ラインに対し直角になるようロッドを操作して巻き取るなどです。
こうすることで、ラインに対してロッドを平行に持つときと比べ、ガイドとラインの摩擦抵抗が増え、テンションをかけて巻くことができ、ライントラブルを減らせます。
また、いつも以上にラインを張って巻き取ることも、単純ですがライントラブル回避に効果的です。
とにかくテンションをかけながらラインを巻くことを意識しましょう。
まとめ:発売が待ち遠しい、手に入れやすい高性能な最新スピニングリール!
今回はシマノの2024年新発売のスピニングリール、24ツインパワーの紹介でした。
インフィニティループ搭載は賛否ありますが、個人的には発売が待ち遠しいリールです。
24ツインパワーが発売されたら、自腹購入してインプレを行い記事更新します。
その際はSNSでお知らせしますので、気になる方はフォローしてお待ちくださいませ。
以上、佑(@yu_iianbai)でした。またね!