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23セフィアSSリールレビュー!インフィニティ系は非搭載だが、高性能で軽く、手ごろな価格!

23セフィアSSのインプレ&徹底比較記事のアイキャッチ
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今回は、シマノのエギング用リール、23セフィアSSのインプレです。

結論から言うと、23セフィアSSは、

ちょうどいい価格と性能を両立した良質なデザインのリール

です。

スペック紹介や他リールとの比較をしつつ、インプレしていきます。

セフィアの中級機スピニングリール「23セフィアSS」

「セフィアSS」はシマノが展開するエギングブランド、セフィアの中でミドルクラスに位置するスピニングリールです。

セフィアSSは2006年に誕生したセフィアブランドの中で、ハイエンドとエントリーモデルの間を埋める存在として2015年に発売されました。

そんなセフィアSSが、今回19セフィアSSから4年ぶりのモデルチェンジ。2023年に刷新されたこのセフィアSSを通称「23セフィアSS」と呼びます。

「23セフィアSS」のラインナップ

23セフィアSSは、エギングに特化したモデルなので番手はC3000番のみ。
ハンドル形状とギア比の異なる計4機種がラインナップされています。

品番ギア比実用ドラグ力(Kg)最大ドラグ力(Kg)自重(g)スプール径(mm)
/ストローク(mm)
糸巻量PE
(号-m)
最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)
ハンドル長さ(mm)ベアリング数BB
/ローラー
本体価格(円)
C3000S5.33.5919047/170.6-200
0.8-150
1-120
78507/128,200円
C3000SHG63.5919047/170.6-200
0.8-150
1-120
89557/128,200円
C3000SDH5.33.5920047/170.6-200
0.8-150
1-120
78457/130,900円
C3000SDHHG63.5920047/170.6-200
0.8-150
1-120
89457/130,900円

ちなみに、シマノでC3000番のハイギアのダブルハンドルが選べるのは、

  • セフィアシリーズ(XR、SS、BB)
  • 22ステラ
  • 23ヴァンキッシュ

のみとなっています。

「23セフィアSS」の進化した点

ここからは旧モデルである「19セフィアSS」から進化した点を見ていきます。

主な進化点は4つあります。

  • 前モデルに比べ20g軽量に!
  • 巻き心地がより滑らかに!
  • キャストフィールと飛距離が向上!
  • 防水性能が向上!

順番に見ていきましょう。

前モデルに比べ20g軽量に!

23セフィアSSは、前モデルに比べ20g軽量になりました。※1

これは、19セフィアSSはローターのみにCI4+※2が採用されていたのに対し、23セフィアSSではボディにもCI4+が採用されたからです。

また、スプールリングの材質もステンレスからチタンに変更。

これにより大幅な軽量化に成功しています。

※1:C3000SDHでの比較。シングルハンドルモデルでは15gの軽量化
※2:炭素繊維で強化した軽量樹脂

巻き心地がより滑らかに!

23セフィアSSは、巻き心地も向上しています。これは、

  • マイクロモジュールギアⅡ※3
  • サイレントドライブ※4

これらの技術が新たに採用されたためです。

これにより、より滑らかで静粛性の伴った巻き心地に進化しました。

※3:最新のギアの歯面設計と製造技術で滑らかな巻き心地を実現する技術
※4:ボディ、駆動部品のガタ、隙間、揺れをなくし静粛な巻き心地を実現する技術

キャストフィールと飛距離が向上!

23セフィアでは、新たに「ロングストロークスプール」※5を搭載しました。

これにより、キャストフィールと飛距離が向上しています。

※5:糸巻部を長くして、キャスト後半のラインの減り量を抑え、キャストフィールと飛距離が向上したスプール

防水性能が向上!

23セフィアSSの防水機構は、19セフィアSSのコアプロテクト※6から、非接触型の防水機構の「Xプロテクト」※7にグレードアップしました。

これにより、非接触型の防水機構ながら高い防水性能を発揮します。

※6:撥水処理で水の浸入を抑制する技術
※7:従来のコアプロテクト+迷路のような複雑な形状で、水の侵入を防ぐ技術

「23セフィアSS」と前モデルの共通点

2020シマノフィッシングカタログより「19セフィアSS」

前モデル19セフィアSSとの共通点は

2つのベアリングでスプールを支持し安定してなめらかなドラグ性能の
「リジットサポートドラグ」
少ないドラグノブの回転で瞬時にドラグが調整できる
「ラピッドファイアドラグ」

の他、

  • HAGANEギア
  • Xシップ
  • MGLローター
  • Gフリーボディ
  • S AR-B
  • AR-Cスプール
  • ワンピースベール

これらのシマノの技術が搭載されたています。

シマノ別リールと「23セフィアSS」の比較

ここからは別モデルのスピニングリールとの違いを、21セフィアXRと、22セフィアBB20ヴァンフォードとの比較をもとに確認していきます。

「23セフィアSS」と21セフィアXRの比較

2022シマノフィッシングカタログより「21セフィアXR」

まずは21セフィアXRとの比較です。

今回のモデルチェンジで「23セフィアSS」はかなり進化しています。その性能はセフィアシリーズ最高峰の21セフィアXRに肉薄しています。

主な違いを表にまとめてみました。赤字が優れている点です。

主な仕様の違い23セフィアSS21セフィアXR
総ベアリング数79
ハンドル材質アルミニウムCI4+
本体重量(C3000SDH)200g185g
価格28,200円~30,900円38,800円~42,000円

ベアリング挿入箇所は以下の通りです。

23セフィアSS
・ドライブギアの両端(2つ)
・ピニオンギアの両端(2つ)
・スプールの両端(2つ)
・ラインローラー(1つ)

21セフィアXR
・ドライブギアの両端(2つ)
・ピニオンギアの両端(2つ)
・スプールの両端(2つ)
・ラインローラー(1つ)
・ハンドルノブ部(2つ)

また、21セフィアXRのハンドルノブのベアリングは、

・シングルハンドルでは1つのノブに2つ
・ダブルハンドルでは1つのノブに1つずつ

といった感じで装着されています。

「23セフィアSS」が優れている点

23セフィアSS優れている点は、以下の通りです。

  • コストパフォーマンスの高さ

逆に21セフィアXRの優れている点は以下の通りです。

・本体の軽さ
・ハンドルノブの回転のスムーズさ

特にリール本体の軽さを重視する方は21セフィアXRを選ぶとよいでしょう。

「23セフィアSS」と22セフィアBBの比較

2023シマノフィッシングカタログより「22セフィアBB」

次は22セフィアBBとの比較です。

22セフィアBBは、セフィアシリーズのエントリーモデルのスピニングリールです。

主な違いを以下の表にまとめました。赤字が優れている点です。

主な仕様の違い23セフィアSS22セフィアBB
総ベアリング数75
ローター素材CI4+高強度樹脂
ベール材質チタンステンレス
リジットサポートドラグ搭載
本体重量(C3000SDH)200g225g
価格28,200円~30,900円19,200円~21,400円

ベアリング数は23セフィアSSが2つ多く、これはリジットサポートドラグ搭載で2つのベアリングでスプールを支えているためです。

「23セフィアSS」が優れている点

23セフィアSSは以下の2つの点で優れています。

  • リジットサポートドラグ搭載でドラグ性能が高い
  • 本体重量が軽い

逆に、22セフィアBBは以下の点で優れています。

・価格の安さ

また、実売価格は7,000円程度の違いとなっています。

個人的には、やはり23セフィアSSがおすすめですが、BBの値段の安さも魅力ではあります。

「23セフィアSS」と20ヴァンフォードの比較

2021シマノフィッシングカタログより「20ヴァンフォード」

シマノリールとの比較、最後は20ヴァンフォードです。

20ヴァンフォードは、巻き出しと本体の軽さが売りの中堅機。各XRシリーズのリール(セフィア、ソアレ、コンプレックス)のベースとされるリールです。

23セフィアSSとの主な違いを表にしました。赤字が優れている点です。

主な仕様の違い23セフィアSS20ヴァンフォード
総ベアリング数77、9(ダブルハンドル)
リジットサポートドラグ搭載
ラピッドファイアドラグ搭載
DHHGのラインナップありなし
本体重量(C3000SDH)200g180g
価格28,200~30,900円32,700~36,900円

ベアリング数に違いはありませんが、挿入箇所に以下の違いがあります。

23セフィアSS
・ドライブギアの両端(2つ)
・ピニオンギアの両端(2つ)
・スプールの両端(2つ)
・ラインローラー(1つ)

■20ヴァンフォード
・ドライブギアの両端(2つ)
・ピニオンギアの両端(2つ)
・ハンドルノブ両端(シングルハンドルは2つ、ダブルハンドルは4つ)
・ラインローラー(1つ)

23セフィアSSはリジットサポートドラグ搭載だがハンドルノブにベアリングなし
20ヴァンフォードはリジットサポートドラグ非搭載、ハンドルノブ両端にベアリングあり

このような感じです。

「23セフィアSS」が優れている点

23セフィアSSは、20ヴァンフォードに比べ以下の4つの点で優れています。

  • リジットサポートドラグによる安定したドラグ性能
  • ラピッドファイアドラグによるイカや魚の突込みへの対応力
  • ハイギアモデルのダブルハンドル設定がある
  • 手ごろな価格

23セフィアSSはエギングに特化したモデルだけあって、かゆいところに手が届く性能をしています。

新しく価格も手ごろで、エギングで使うなら23セフィアSSを選んだ方が幸せになれるでしょう。

ダイワの同価格帯リールと「23セフィアSS」の比較

さてここからは、ダイワの同価格帯エギングモデルと比較してみましょう。

「23セフィアSS」と23エメラルダスRXの比較

ダイワ「エメラルダスRX製品ページ」より

23エメラルダスRXは、ダイワのエギングブランド「エメラルダス」のスピニングリールです。

23セフィアSSとの違いを表にしました。赤字が優れている点です。

主な仕様の違い23セフィアSS23エメラルダスRX
本体重量200g
(C3000SDH)
195g
(FC LT2500S-H-DH)
価格28,200~30,900円32,400~34,400円

ベアリングの挿入箇所の違いは以下の通りです。

23セフィアSS
・ドライブギアの両端(2つ)
・ピニオンギアの両端(2つ)
スプールの両端(2つ)
・ラインローラー(1つ)

23エメラルダスRX
・ドライブギアの両端(2つ)
・ピニオンギアの両端(2つ)
オシレートギア部(1つ)
ラインローラー(2つ)

「23セフィアSS」が優れている点

23セフィアSSは、23エメラルダスRXに比べ以下の2つの点で優れています。

  • リジットサポートドラグの安定したドラグ性能
  • 本体価格が少し安価

ただ、23エメラルダスRXも優れたリールで、この2機種は甲乙つけがたく、迷ったら好みで選んでもらって大丈夫です。

「23セフィアSS」のインプレ

ここからは実際に購入した23セフィアSSのインプレにいきましょう。

まずはファーストインプレです。

23セフィアSSのファーストインプレッション

ここからは箱出しの状態でデザイン、巻き心地、重さについて触れていきます。

デザイン

まずはデザインです。

全体的にはダークでまとまりのある、グラデーションをうまく使ったデザイン。

魚種特化モデルにありがちな、チープで派手なカラフルさは皆無。

合わせるロッドを選ばない、よいデザインだなと感じます。

ガンメタリックのハンドルは、スプール下部と色が合わせてあります。

チタンのワンピースベールはスプール上部、ドラグノブと同色でまとまりがよいです。

EVA素材のハンドルノブは握りやすい形状となっています。

離してはまた握る、ということを繰り返すエギングでの使いやすさもしっかりと考えられています。

スプールにはロングストロークスプールが採用され、キャストフィールと飛距離が向上しています。

ローターには「ローターツバ」がつけられボディ内部への水の侵入を防ぎます。

巻き心地

次は巻き心地です。

箱出し状態での巻き心地は、
「ハイギアモデルながら巻きが軽く、エギングに合っている」
そんな印象を受けました。

さすがはエギングモデルだけあって実釣でも使いやすそうです。

ただ、ハンドルノブの回転が少し重いので、気になる方はベアリング追加チューンもありだと思います。

巻きの質感については価格相応といった感じです。

重さ

最後は重さです。実際に計測してみました。

メーカーのカタログ表記は190g、実測は188.5gでした。iPhone 14 Proより少し軽いくらいです。

実売価格2万円のリールの、C3000番で190gは十分軽いと言えます。

軽量なロッドと組み合わせることで、より操作感や感度が向上するでしょう。

23セフィアSS実釣インプレ

実際にエギングに行ってきて感じた使用感についてまとめました。

トピックは次の4つです。

  • キャストフィール
  • ライントラブル
  • 巻き心地
  • ドラグ性能

順番に見ていきましょう。

キャストフィール

23セフィアSSで実際キャストしてみたところ、キャストのフィーリングはしっかり向上していました。

これは今回新しく、ロングストロークスプールを搭載したためです。

23セフィアSSを使う前は、ロングストロークスプール非搭載の19セフィアSSと同じスプール径、ストロークのリールを使用していました。

それと比べると、明らかにライン放出に伴う振動が少なく、感触は良好です。

また飛距離も、ロングストロークスプール非搭載のリールと比べると、若干伸びているような印象を受けました。

ライントラブル

これは完全に使い方の問題ですが、ライントラブルは一度発生しました。

原因は、うねりと風のある中でラインにテンションをかけずに巻いたためです。次のキャストでラインが絡まりコブができました。

通常、普通に使っていればこういったトラブルはほぼ起きません。

実際その後、何度も使用していますがライントラブルは皆無です。

個人的には、22ステラ23ストラディックに搭載されたアンチツイストフィンがあればもっとよかったなと感じますが、価格を考えれば及第点です。

巻き心地

巻き心地は軽やかです。エギングには十分すぎるくらい軽快で快適だと感じます。

しっとり感は感じませんが、その分巻き始めも軽く、エギングには最適です。

また実釣では、ファーストインプレのときに感じたハンドルノブの回転の重さも全く気になりませんでした。

20,000円台のリールでエギングするなら、シマノでは現状23セフィアSSがベストな性能だと思います。

ドラグ性能

ドラグは緩めでもしっかりと止まってくれて、滑り出しも良好。

リジットサポートドラグ搭載のおかげでドラグの動作も安定しており、イカはもちろん小型の青物相手ならば余裕でキャッチできます。

ですので、緩めのドラグ調整がお好みの方から、割ときつめのドラグ調整が好きな方まで不自由なく使えます。

ラピッドファイアドラグは変化量が大きく、イカの抜き上げ時にも簡単に調整できます。

23セフィアSSを選ぶメリットとデメリット

ここからは実際に購入し釣りをしてみて分かった、23セフィアSSのメリットとデメリットについてまとめました。

メリット

メリットは次の3つです。

1つずつ見ていきましょう。

メリット:エギングでの充分な性能

23セフィアSSは、エギングで必要とされる性能を持っています。具体的には次の5つ。

  • 安定したドラグ性能(リジットサポートドラグ)
  • ラインがよれずらいラインローラー(ベアリング搭載)
  • ちょうどいい糸巻量(PEライン0.8号150m)
  • しゃくりやすい本体の軽さ(C3000Sで190g)
  • ダブルハンドル設定がある

さすがエギングモデルといった、痒い所に手が届く性能を持っています。

メリット:手に入れやすい価格

2万円ちょっとの、手に入れやすい価格もメリットです。

というのも、先ほどのエギングに必要な性能を他のシマノリールで手に入れようとすると、

22ステラ (実売価格70,000円以上)
23ヴァンキッシュ(実売価格50,000円前後)
21セフィアXR(実売価格30,000円前後)

これらの高価なモデルを購入するしかありません。

23セフィアSSは、それらの性能が2万円ちょっとの手ごろな価格で手に入れられます。

これは大きなメリットです。

メリット:他社ロッドとも合わせやすいデザイン

23セフィアSSは落ち着いたデザインなので、シマノのエギングロットとはもちろん、他社ロッドと合わせてもさまになります。

魚種特化モデルは、チープで派手なカラフルさをまとったリールが少なからずあります。

そのため、他社ロッドとの組み合わせは、デザインの方向性が異なりちぐはぐな見た目になってしまいがちでした。

今回の23セフィアSSはダークで落ち着いたデザインに仕上がっているために、様々なロッドと組み合わせやすくなっています。

ユーザーの選択肢を狭めることのない、よいメリットだと感じます。

デメリット

優秀なエギングリールの23セフィアSSですが、デメリットも感じました。

詳しく見ていきましょう。

最新機構は非搭載

今回の23セフィアSSには、ステラやヴァンキッシュに搭載されている、

インフィニティドライブ
インフィニティループ
インフィニティクロス
アンチツイストフィン
DURAクロス

これらの最新機構は非搭載です。

個人的に残念なのがアンチツイストフィンが非搭載なこと。

ラインスラックが多いエギング。その特化モデルの23セフィアSSには、アンチツイストフィンによるライントラブルを軽減する性能は欲しかった…というのが正直なところです。

しかし、ベースモデルに非搭載なものを、新たに搭載することは難しいのでしょう。

23セフィアSSをおすすめできる人

実際にどんな人におすすめなのか、実釣インプレで感じたメリット、デメリットを踏まえまとめました。

23セフィアSSをおすすめできる人
  • 手ごろな価格のエギングリールが欲しい方
  • 他社ロッドとの組み合わせも考えている方
  • これからエギングに初挑戦する方

23セフィアSSは、性能充分で軽く、価格も抑えられたおとなしめのデザインのエギングリールです。

特にこれからエギングに初挑戦!という方には自信をもっておすすめできるリールです。

まとめ:エギングにちょうどいい!高コスパリール!

今回は23セフィアSSについて、比較と実釣インプレを行いながら解説しました。

23セフィアSSは、手ごろな値段でエギングに必要な性能を持つコスパの高いリールであることがわかっていただけたと思います。

エギングのリールを選びかねている方に、ぜひ候補に入れて検討していただきたいリールです。

以上、佑(@yu_iianbai)でした。またね!

ABOUT ME
佑@新潟の釣り人
釣りをより「快適に」「楽しめる」ようになる情報の提供を心掛け、日々発信しています。 釣り歴は30年弱で、ルアー釣りがメイン。 最近エサ釣りの奥深さを再認識し勉強中!