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【至高の密巻き】22ステラをインプレ!釣りのすべてが快適になるフラッグシップ!ライントラブル防止方法5選&対策品の噂についても解説

22ステラの実釣インプレ&徹底比較記事のアイキャッチ
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回はシマノのスピニングリールのフラッグシップである22ステラのインプレです。

結論から言うと、22ステラは

巻きやキャストの質感、リセール価格まであらゆる面で至高のリール

です。

スペック確認や他リールとの比較をしつつ、インプレしていきます。

対策品についてのうわさや、密巻きのリールでライントラブルを防ぐ方法についても解説します。

シマノのスピニングリール「ステラ」とは

シマノ製スピニングリールのフラッグシップモデル「ステラ」

「ステラ」はシマノの汎用スピニングリールのフラッグシップモデルで、デビューの1992年から30年以上にわたり多くの釣り人に愛され続けています。

フラッグシップにふさわしい性能、デザインをしており「いつかはステラ」と憧れている方も多いと思います。

そんなステラですが、今回18ステラから4年ぶりのフルモデルチェンジを果たしました。2022年に刷新されたこのステラを通称「22ステラ」と呼びます。

22ステラのラインナップ

22ステラは1000番からC5000番までの計16種類のラインナップで、様々な釣りに対応します。

品番ギア比実用ドラグ力(Kg)最大ドラグ力(Kg)自重(g)スプール径(mm)
/ストローク(mm)
糸巻量ナイロン
(号-m)
糸巻量ナイロン
(ld-m)
糸巻量フロロ
(号-m)
糸巻量フロロ
(ld-m)
糸巻量PE
(号-m)
最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)
ハンドル長さ(mm)ベアリング数BB
/ローラー
本体価格(円)
1000SSPG4.42316540/13.52-115
2.5-100
3-70
2-90
2.5-80
3-65
0.3-140
0.4-100
0.6-80
553512/191,400円
C2000S5.12317040/13.53-125
4-100
5-75
3-110
4-85
5-65
0.6-150
0.8-110
1-80
694012/192,700円
C2000SHG62317040/13.53-125
4-100
5-75
3-110
4-85
5-65
0.6-150
0.8-110
1-80
814512/192,700円
C2500S5.12317540/13.55-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
704512/192,700円
C2500SXG6.32317540/13.55-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
874512/192,700円
2500S5.12.5420547/175-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
755012/193,700円
2500SHG5.82.5420547/175-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
865512/193,700円
C3000SDH66922047/175-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
754514/196,200円
C3000SDHHG5.86922047/175-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
864514/196,200円
C3000MHG5.86921047/171.5-165
1.7-150
2-130
8-130
10-110
12-85
8-110
10-90
12-80
1-190
1.2-150
1.5-120
865512/193,700円
C3000XG6.46921047/172.5-180
3-150
4-100
2.5-160
3-130
4-100
1-400
1.5-270
2-200
945512/193,700円
3000MHG5.76923547/171.5-165
1.7-150
2-130
8-130
10-110
12-85
8-110
10-90
12-80
1-190
1.2-150
1.5-120
845512/195,000円
4000M5.371126052/192.5-160
3-120
4-90
3-110
4-90
5-65
1.2-250
1.5-200
2-150
875512/195,000円
4000MHG5.771126052/192.5-160
3-120
4-90
3-110
4-90
5-65
1.2-250
1.5-200
2-150
935512/195,000円
4000XG6.271126052/193.5-170
4-150
5-125
3-190
4-145
5-115
1-490
1.5-320
2-240
1015712/195,000円
C5000XG6.271126052/194-190
5-150
6-125
3-190
4-145
5-115
1.5-400
2-300
3-200
1015712/198,300円

前モデル「18ステラ」からの変更点

ここからは前身モデルの18ステラからの改良点についてみていきます。

主な改良点は7つあります。

  • 内部ギアの耐久性が2倍!
  • さらにパワフル&スムーズな巻き心地
  • 進化した密巻きでライン抵抗激減!
  • ライントラブル抑制する新機構!
  • 新形状のスプールとドラグノブでさらなるトラブルレス
  • ドラグの耐摩耗性が10倍以上向上!
  • 内部ギアの破損を防ぐ新機構搭載!

順番に見ていきましょう。

内部ギアの耐久性が2倍に!インフィニティクロス

2023シマノフィッシングタックルカタログより

22ステラでは、優れたギアの設計、製造技術よりドライブギア(メインギア)とピニオンギアの噛み合う面積が広くなりました。

より「面」でかみ合うようになり、従来と比べ耐久性が約2倍※1に向上しています。

ギアがより長持ちするようになり、長期にわたり22ステラ究極の巻き心地が持続するようになりました。

※1:シマノ比較テストによる

さらにパワフルでスムーズ!インフィニティドライブ

2023シマノフィッシングタックルカタログより

シマノのお家芸である「X-SHIP」構造※2がさらに進化、よりパワフルでスムーズな巻上げを実現しています。

具体的には、特殊低摩擦ブッシュでメインシャフトを支持することにより、摺動抵抗を大幅に軽減、さらにメインシャフト自体に表面処理や加工を施し回転トルクも大幅に低減

つまり、リール駆動のための抵抗が減り、より巻上げの力が伝わりやすく滑らかな巻き心地になったということです。

※2:ギアの大径化と最適配置、歯面精度や支持性能を向上させ、回転抵抗の排除を行い、パワフルな手応えと軽快さを両立させるシマノのギアシステム

ラインの放出抵抗を低減!進化した密巻き、インフィニティループ

2023シマノフィッシングタックルカタログより

22ステラでは、内部のギアを増設し、インフィニティループと呼ばれる「超」密巻きを実現。ラインの放出抵抗を減らし、抜けるように抵抗の少ないスムーズなライン放出を実現しました。

ですが実は、密巻き(スーパースローオシュレート)自体は今から20年以上前の2000年に誕生しています。

当時の密巻き搭載リールは性能こそ向上したものの、ラインが一気に放出されるトラブルも頻発するとても万人向けとは言えないような、尖ってて扱いづらいリールでした。(筆者も03バイオマスターで体験済み)

また当時はPEライン黎明期であり、品質の低いPEラインも多かったことも、トラブルの増加に拍車をかけ、密巻きは2006年を最後に搭載されなくなりました。

しかし、品質の高いラインが使用できるようになった今、シマノは密巻きを進化させ復活させました。時代がシマノの発想、技術に追いついた、といった感じでしょうか。

また、よりトラブルレスで快適に使用するための新機構の追加や、スプールやドラグノブの形状の見直し(後述します)が施されており、

「性能の高いリールを、みんなに使ってもらいたい!」

というシマノの熱い思いを感じずにはいられません。

進化した「超」密巻き、インフィニティループは私たちの釣りをより快適にしてくれるのか?それともトラブルの原因になるのか?

実際に釣りをしてみた結果を、実釣インプレで後述します。

ライントラブルを抑制する新機構!アンチツイストフィン

2023シマノフィッシングタックルカタログより

ラインローラー下部に、ラインのたるみを抑える新機構であるアンチツイストフィンを搭載。

これにより、スプール下部にラインが脱落するのを防ぎラインがよれたまま巻き付けられる現象を軽減します。

新形状AR-Cスプールとドラグノブでライントラブルを抑制!

シマノ「STELLA特設サイト」より

スプールリングとドラグノブ側の形状を変更し、ドラグノブ側の角度が43度から25度に浅くなりました。これによりラインが絡むトラブルが大幅に抑制

また、18ステラのスプールリングの材質はチタンでしたが、22ステラはステラSWなどで実績のあるステンレスに強力な耐摩耗性処理を施したバリアコートスプールリングが採用されました。

これによりスプールリングに傷がつきにくく、滑らかな初期状態が持続します。

ドラグの耐摩耗性が10倍以上向上!デュラクロス

2023シマノフィッシングタックルカタログより

「DURAクロス」という新材料のドラグワッシャーを搭載しています。

今までのドラグワッシャーの繊維の向きに対し直交する繊維を織り込み材料を強化。

これによりステラの滑らかなドラグ性能はそのままに、なんと耐摩耗性が10倍以上※3に高められています

※3:シマノ比較テストによる

内部ギアの破損を防ぐ新構造!

ステラに同封される新構造についての注意書き

「超」密巻き、インフィニティループは、ハンドルの回転運動をかなりスローに変速しスプールの上下運動に変換しています。

では、外部から落下などでスプールに衝撃が加わるとどうなるかというと、密巻きでないリールに比べ、内部のギアにより強い力が加わり、ギアの破損につながる恐れがあるのです。

このために、22ステラにはウォームシャフトを空回りさせスプールを動かして衝撃を逃がし、内部ギアの破損を防ぐ機能が追加されています。

22ステラの衝撃を逃がす機構の動作。破損の可能性がありますので真似しないでください。

さすがはシマノのフラッグシップモデル、性能アップに加え、破損対策も抜かりありません。

前モデル「18ステラ」との共通点

ここからは、18ステラとの共通点を見ていきましょう。

2018シマノフィッシングタックルカタログより「18ステラ」

前モデル「18ステラ」との共通点は、ギアを小型化し歯数を増やして強度アップとギアノイズを低減した
「マイクロモジュールギアⅡ」
ボディ、駆動関連部品の見直しを行い部品間の微細なガタ、隙間、揺れを排除した
「サイレントドライブ」の他に、

  • HAGANEギア
  • Xシップ
  • HAGANEボディ
  • Xプロテクト
  • Gフリーボディ
  • ロングストロークスプール
  • リジットサポートドラグ
  • S AR-B
  • ワンピースベール

これらのシマノの技術が搭載されています。

シマノの別モデルとの比較

ここからは別モデルのスピニングリールとの違いを、24ツインパワーと、23ヴァンキッシュとの比較をもとに確認していきます。

「24ツインパワー」との比較

24ツインパワーとの比較です。

シマノHPツインパワーより

ツインパワーは、ステラの性能を踏襲しつつコストダウンを図り、手に入れやすい価格を実現したリールです。

2024年にモデルチェンジを行った最新モデルで、前モデル「18ステラ」からの変更点で触れた7つのうち、

  • インフィニティクロス
  • インフィニティドライブ
  • インフィニティループ
  • アンチツイストフィン
  • デュラクロス

これら5つの新機能を搭載、スプールのコーティングもSWバリアコートとなっています。
また内部ギアの破損を防ぐ新構造についても搭載されているはずです。

それらを踏まえたうえで、他のわかりやすい違いを表にしてみました。

主な仕様の違い

22ステラ


20ツインパワー
総ベアリング数12
14(ダブルハンドル)
9
ドライブギアタイプ(材質)HAGANE+特殊表面処理
(超々ジュラルミン)
HAGANE
(超々ジュラルミン)
ドラグノブ材質金属樹脂
ラインローラー表面処理DLC※1メッキ
価格91,400円~98,300円53,500円~56,000円
画像はシマノHPステラツインパワーより

また、前モデルの20ツインパワーでは各所にコストダウンと性能維持を両立させようとする努力が見受けられました。

まだ詳細が分かりませんので断言はできませんが、ここら辺は24ツインパワーでも踏襲されるでしょう。

※1:ダイヤモンド・ライク・カーボンの略。特殊な表面処理で摩擦を軽減する
※2:スプールを支えるメインシャフトの上下運動のガイドとなるシャフトのこと
※3:炭素繊維で強化した軽量樹脂

悩む理由が「価格」なら、ステラを選んだ方がいいですが…

22ステラをモデルチェンジ直後の24ツインパワーと比べても各所に差がありしっかりと作り分けされていることが分かります。

なので、お財布が許すのなら22ステラを選ぶのが賢い選択だと思います。(性能もリセール価格も高いので)

しかしながら、24ツインパワーも近々のモデルチェンジでインフィニティ系技術も搭載され、性能は確実に向上しています。

価格差が実売価格で30,000円ほどありますので、「ステラはさすがに手が出ない」という方もいらっしゃると思います。

そういった方がモデルチェンジ直後の24ツインパワーを検討するのは、悪くない選択肢だと言えます。

「23ヴァンキッシュ」との比較

続いて、23ヴァンキッシュとの比較です。

2023シマノフィッシングタックルカタログより「23ヴァンキッシュ」

23ヴァンキッシュは、シマノの汎用スピニングリールの、MGLシリーズ(軽量で巻き始めの軽やかなシリーズ)のフラッグシップモデルです。

2023年にモデルチェンジした最新のリールということもあり、前モデル「18ステラ」からの変更点で紹介した下記の、

  • インフィニティクロス
  • インフィニティドライブ
  • インフィニティループ
  • アンチツイストフィン
  • 新形状のAR-Cスプール&ドラグノブ
  • デュラクロス
  • 破損防止のための新機構

これらの新機能をすべて搭載しています。

それらを踏まえたうえで、わかりやすい違いを表にまとめました。

主な仕様の違い

22ステラ


23ヴァンキッシュ
総ベアリング数12,14(ダブルハンドル)11、13(ダブルハンドル)
スプールリング材質/
表面処理
ステンレス/SWバリアコートアルミ/高耐久硬質コート
ドライブギアタイプ(材質)HAGANE+特殊表面処理
(超々ジュラルミン)
HAGANE
(超々ジュラルミン)
ドラグノブ材質金属樹脂
ラインローラー表面処理DLCメッキ
ローター材質マグネシウム/
アルミニウム※4
CI4+
ハンドル材質アルミニウムCI4+/アルミニウム※5
自重(C3000XG)210g170g
価格91,400円~98,300円65,300円~68,500円
画像はシマノHPステラヴァンキッシュより

23ヴァンキッシュはローターやハンドルにまでCI4+が使用されており、軽さにこだわって作られているのがわかると思います。

また、使用一覧に乗ってはいませんが、

  • 22ステラは摺動子ガイド2本、23ヴァンキッシュは1本
  • 22ステラはマグネシウムボディ、23ヴァンキッシュはマグネシウムとci4+

このような違いもあり、23ヴァンキッシュは徹底的に軽く仕上げていることがわかります。

22ステラの方が巻き心地、ギアやボディの耐久性も優れるとは思いますが、巻きはじめの軽さと本体重量の軽量さは23ヴァンキッシュに軍配が上がります。

とにかく軽さを重視するアングラーの方は、23ヴァンキッシュを選んだ方がいいと思います。

※4:1000SSPG, C2000S, C2000SHG, C2500SXGはマグネシウム
※5:C5000XGはアルミニウム

みんなの口コミと評価

ではここからは、他の購入者様の口コミを見ていきましょう。

よい口コミ

よい口コミでは特に、22ステラ圧倒的な巻き心地を評価している方が多いです。

価格は高いですが、それに見合うだけの高い性能に多くの方が満足していることが伺えます。

わるい口コミ

22ステラそのものに対する悪い口コミでは、ライントラブルが起きやすいとの意見が散見されました。

ライントラブルの発生原因は様々です。ラインのよれやライン巻きのテーパー、テンション、ラインの太さや硬さ、さらには釣り人の使い方によるものなどがあります。

ライントラブルの起きやすさについては後半の実釣にて検証します。また、トラブルを未然に防ぐ方法についても解説します。

対策品についてのうわさ

今回、22ステラC5000XGを購入するにあたり色々調べましたが、その際、22ステラについて様々なうわさが散見されました。

ですので実釣インプレに移る前に、これらのうわさについて解説していきます。

ベールの角度が変更されている?

結論から言うと、ベールの角度は変更されています。

その変更具合は下記の画像を見ていただくとわかりやすいかと思います。

シマノ公式HPの22ステラC5000XGの画像
筆者私物の2023年4月製の22ステラC5000XG

明らかにベールの角度が変更されています。これによりラインがローラーに乗らないまま巻かれてしまう可能性を低減しているようです。

個人的にシマノ公式からの何らかのアナウンスは欲しいですが、いずれにしてもユーザーからのフィードバックを取り入れてアップデートしてくれるのはありがたいです。

対策品には外箱にシールが貼られている?

メルカリに出品されている青シールの貼られた22ステラ

初期不良の対策品には、外箱の裏に青い丸シールが貼られているとの噂があります。

結論から言うと、シールの張られた個体は確かにあります。

ですが、シールの有無で具体的に何が変わるかは不明でした。

ちなみに私のステラは2023年5月購入、2023年4月製造という最新のものでしたが、青シールは張られていませんでした。

また、シマノ公式に「青シールが貼られていない製品を使用する際に留意することはないですか」と問い合わせたところ、

箱に貼付している青シールは、製造/物流の識別のためにつける場合がありますが、製品の性能等の違いは無く、シールの有無により留意が必要なことはございません。

と回答していただきました。

よって、青シールの有無によって性能等の違いはありません。

22ステラC5000XGのインプレと実釣

ではここからは実際に購入した22ステラのインプレです。

まずはファーストインプレッションです。

22ステラ ファーストインプレッション

ここでは箱出し状態で、デザインや巻き心地、重量について触れていきます。

噂の青シールは張られていませんでした。

製造年月と製造国がわかると噂の、リールシートの丸シールの表記は「VD-S」でした。

下記にシマノリールの年式、製造月がわかる表をつけておきます。この表に当てはめると、この22ステラC5000XGは2023年4月製造ということになりますね。

しかし、これらの情報はあくまでもインターネット上の話であり、シマノが公式に発表、公言していることではありませんので注意してください。

一つ目のアルファベット(製造年)
アルファベット製造年アルファベット製造年アルファベット製造年アルファベット製造年アルファベット製造年
A2002G2008M2014S2020Y2026
B2003H2009N2015T2021Z2027
C2004I2010O2016U2022
D2005J2011P2017V2023
E2006K2012Q2018W2024
F2007L2013R2019X2025

二つ目のアルファベット(製造月)
アルファベット製造月アルファベット製造月アルファベット製造月
A1E5I9
B2F6J10
C3G7K11
D4H8M12

ちなみに、ハイフンの後のアルファベットは製造国を表しており、

  • 「S」は日本製
  • 「P」はマレーシア製

とのことです。

デザイン

デザインについてみていきましょう。

全体的に暗めで落ち着きがありながらも、しっかりとステラのメタリックな高級感を感じられる、そんなデザインとなっています。

また、新形状AR-Cスプールでライントラブルを抑制!でも触れた材質、コーティングの変更に伴うスプールリングの色の変更によって、18ステラに比べより統一感があり、様々なロッドにも合わせやすいです。

さらに、よく見ると細かいカラーの使い分けがなされています。

スプールはつやを抑えたガンメタ
ローター、ボディガードはつやのあるガンメタ
ボディは淡い青色の混じったダークなシルバー

このように細かい色の使い分けを行うことで、統一感がありつつものっぺりとしていない、抑揚感のあるデザインに仕上がっています。

スプールのデザインはシンプルです。肉抜きは縦に3本、長さを変えることで変化をつけています。

18ステラのスプールと比べると、かなりシックな仕上がりです。

オールメタルのラウンドタイプのハンドルノブ(C5000XGのみ)は触れた感触もよく、全体の質感向上にも一役買っています。

ボディガードというパーツでねじが隠れるデザインとなっており、見た目のにもこだわって設計されていることがわかります。

ボディガード固定用のねじも、ボディ下部の目立たない箇所にひとつだけです。

ラインローラー下部に見えるのが新機構のアンチツイストフィンですね。

ちなみに、サイズの異なるフィンも付属しています。

ステラ取扱説明書より

これは極端に太いライン使用時や、ライン同士の連結部(ノット)がラインローラーとフィンの間を通過する際の抵抗が気になる方への対応手段として準備されています。

ドラグノブはかなり高さが抑えられていて、ラインが絡みづらくなっています。

新しめの個体なので、ベールの形状はアップデート後の角度が付いたものでした。

巻き心地

続きまして巻き心地です。

箱出し状態での巻き心地については、

「しっとりで超なめらか、エキストラハイギアだが巻き始めも軽い」

というのが第一印象です。

汎用スピニングの中で一番の大型番手ですので、巻きはじめはもっと重いかなと思っていましたが、いい意味で裏切られました。

これくらいであれば、巻きの釣りはもちろんのこと、巻いては止めてを繰り返すような釣りにおいても快適です。

また、リーリング時のガタはまったく感じません。リーリングメインの釣りに使うならこれより適したものはないと思います。

ただまったく遊びがないわけではなく、ハンドルの軸方向と回転方向には適切なクリアランスが設けられています。

22ステラのハンドル軸方向と回転方向には適度な「遊び」がある。

ギア間のクリアランス確保のため、この遊びはなくすことはできません。

ですが、先ほど述べたようにリールを巻いているときにはまったく感じませんので問題ありません。

重さ

続いて重さです。実際に計測してみました。

実測値は261.5gでした。これはケースをつけたiPhone14 Pro Maxと同じくらい。

重量だけで見れば「軽い!」とはならないものの、フルメタルボディのC5000番であることを考えると決して重くはないです。

むしろ、リールが軽すぎるとロッドとのバランスが悪くなってしまいます。

ですので、C5000XGで260g「扱いやすい適切な重量」であると思います。

22ステラ C5000XG実釣インプレッション

ここからは22ステラC5000XGの使用感について触れていきます。トピックは次の4つです。

  • 密巻きのキャストフィール
  • ライントラブルについて
  • 巻き心地とパワー
  • ドラグの性能と調整範囲

順番に見ていきましょう。

密巻きのキャストフィール

インフィニティループ、実際にキャストしてみると、ラインがスプールにあたる感覚やその音、振動などのライン放出時の抵抗感が明らかに少なく感じました。

また、キャストの飛距離は実測こそしていませんが、従来のクロスラップ方式に比べかなり伸びていると実感しました。

特にメタルジグやバイブレーションなどの、飛距離の出やすいものの飛距離がより伸びる印象です。

ライントラブルについて

初日の釣行での写真。これは糸を巻きすぎ

ライントラブルは糸の巻きすぎで一度だけ発生しました。

発生の経緯は以下の通りです。

糸巻き時、あと残り少しだからと多めにラインを巻く

初日のサーフでの短時間釣行ではトラブル発生せず

5日後の釣行にてラインが塊で放出されてトラブル

ラインに残った塩や水分などで固着しやすい状態となり、次の釣行にてラインの巻きすぎが原因でトラブルが発生したと推測します。

その後、適正な糸巻量にしてからは一度もライントラブルが発生せず、今現在まで快適に使用できています。

巻き心地とパワー

巻き心地はとてもなめらかでパワフルに巻き取ることができます。

ノイズレスでギア比も高いため、変化がわかりやすいです。ごみがフックに絡まったり、ルアーがボトムをたたいたりするのがハンドルノブをつまむ指先から感じ取れます。

またボディ剛性が高いからなのか、巻き抵抗の多いルアーでもゴリゴリ巻けるので回収時や魚を掛けたときも快適です。

22ステラ購入前は実売2万円程度のリールを使っていましたが、巻き心地、パワー共に雲泥の差だなと感じました。

ドラグの性能と調整範囲

ドラグは滑り出しからスムーズで、調整範囲が広く様々な釣りものに対応できます。

プラグでアジを釣った際は、口切れ防止のためドラグをかなり弱めに設定しましたが、滑り出しがスムーズでばらしが少なかったです。

また、しっかりと止まってくれるドラグのおかげで、楽に波打ち際から引っ張り出すことができました。

ドラグ力も充分で、小型の青物なんてもちろん余裕です。

さらには、泳がせ釣りでアカエイを掛けた時も、きつめの調整でもスムーズなドラグのおかげで難なく寄せることができました。

密巻きリールでライントラブルを防ぐ方法5選

さて、ここからは密巻きを使いこなすコツとして、特にライントラブルの発生確率を下げる方法を5つ紹介します。

当時、まだ洗練されていなかった20年前の密巻き、スーパースローオシュレートを工夫しながら使い、現在も22ステラ密巻きを使い続けている筆者。

そんな筆者が今現在も実践している方法は以下の5つです。

22ステラのみならず、密巻きのリールを使用する際にお役立てください。

➀適度にハリのあるラインを選ぶ

ラインはしなやかで適度にハリのあるものを選んでください。

なぜなら、スプールに巻き付けられたラインがばらけにくくなり、ラインが塊でどばっと放出されにくくなるからです。

スピニングリールでのキャストは、投げたルアーがラインを引っ張り、それによりスプールに巻き付けられたラインが順番にばらけながら放出されていきます。

そのとき、ハリがありすぎるライン(例えば極太のフロロカーボンなど)だと、投げたルアーがラインを引っ張る前に、スプールに巻き付けられているラインがたるみます。

それを放出されていくラインが拾ってしまってトラブルになります。

また、ハリのなさすぎるライン(例えば超極細ラインなど)の場合も、スプールに巻き付けるテンションが緩くなりがちで、それがラインをどばっと放出し絡まる原因になります。

ですので、適度なハリのラインを選ぶライントラブルの可能性を下げることができる、というわけです。

②ラインを巻きすぎない

ラインは、メーカーが推奨する糸巻き量より多く巻かないでください。

ラインの巻きすぎは、どんなリールでもライントラブルのもととなります。

特に密巻き機構を搭載するリールでは注意が必要です。

シマノスピニングリールの取扱説明書では、スプールエッジまでラインを巻いてくださいとの記載がありますので、それを遵守しましょう。

シマノスピニングリールの取扱説明書より

ですが、糸巻き量が少し少ないのは問題ありません。筆者は20年前の密巻きではトラブル回避のため、わざと少ない糸巻量で使用していたくらいです。

トラブルが怖い方は、スプールエッジぴったりより、ほんの少し糸巻き量を減らすことをおすすめします。

これによりラインがどばっと放出されトラブルになる可能性を下げられます。

問題になるのは巻きすぎの方です。特に密巻きリールはラインの放出抵抗が少ないために、スプールエッジより多いラインはまず間違いなく一気に放出されトラブります。

欲張って糸を巻きすぎると100%ライントラブルが起き、結局ラインを失いノットを組み直す羽目になります。(前述しましたが筆者も一度やらかしました)

  • ラインはスプールエッジまで巻く
  • 糸が少し少ないくらいは大丈夫
  • 多めに巻くのは絶対NG

これだけ覚えて実践していただければ、ライントラブルが発生する確率をかなり減らせます。

③糸巻き形状を平行~緩めの逆「ハの字」に調整する

糸巻き形状(ラインテーパー)は平行~緩めの逆ハの字に調整しましょう。

なぜなら、ハの字型になってしまうとドラグノブ側のラインがばらけやすくなり、そのばらけたラインを放出中のラインが拾って絡まってしまうからです。

下図のシマノスピニングリール取説の写真を見やすくしたものです。参考にしてください。

シマノスピニングリールの取扱説明書より

気を付けてほしいことは以下の3点です。

  • 糸巻き形状は平行から緩めの逆ハの字に調整
  • ハの字型は避ける
  • 下巻きの形状も調整する

この中でも特に気を付けてほしいのは、下巻きの形状です。下巻き形状が乱れていると、当然ですが上に巻くメインラインの形状も乱れます。

また、ラインの太さが変化すると巻き取り形状も変化します。細糸は上部に偏り逆ハの字に、太糸は下部に偏りハの字になりやすいです。

ですので、下巻きとメインラインの太さが大きく異なる場合、どちらも平行に巻くために下巻き時と上巻き時とで2回調整することになります。

少し手間に感じるとは思いますが、密巻きのリールを快適に使うために欠かせない調整ですので、しっかりと行いましょう。

④フェザリングで余分な糸ふけを出さない

キャスト後はフェザリングを行い、ラインをたるませたまま巻かないようにしてください。

フェザリングは、キャスト後から着水までの間で、人差し指でスプールリングをさわるようにして、ラインの放出や着水後の糸ふけをコントロールするテクニックです。

特に、ラインの放出抵抗の少ない密巻きのリールにおいて、糸ふけを抑えて巻き始めることがトラブル回避するのにとても重要です。

なぜなら、糸がふけたまま巻きだしてしまうと、スプール以外のところにラインが巻かれ、次のキャストでそれが原因でトラブルになってしまうからです。

着水までにフェザリングを行いラインのたるみがない状態から巻き始めましょう。次のキャストでのライントラブルの回避につながります。

⑤テンションを掛けてラインを巻き取る

なるべくテンションを掛けてラインを巻き取ることを意識しましょう。

釣りの中では、渓流のルアーやエギングのように、ラインを張りにくい釣りもあります。

ですがそんな釣りにおいても、テンションを掛けてラインを巻くことはライントラブルを回避するうえで重要です。

しかし、上記のような釣りで常にラインを張ることは難しいです。

ですので、ロッドの先端からルアーまでのラインを張る、というよりも、スプールに巻き取るラインのテンションを意識してみましょう。

具体的には、ラインのテンションを掛けにくいときは、ラインに対し直角になるようロッドを操作して巻き取るなどです。

こうすることで、ラインに対してロッドを平行気味にもったときと比べ、ガイドとラインの摩擦抵抗が増え、テンションをかけて巻くことができ、ライントラブルを減らせます。

または、いつも以上にラインを張って巻き取ることも、単純ですがライントラブル回避に効果的です。

とにかくテンションをかけながらラインを巻くことを意識しましょう。

22ステラのメリット

さて、ここからは実際に使用して魚を釣ってみた経験を踏まえ、22ステラのメリットについて触れていきます。

メリットは以下の5つです。

メリット:極上の巻き心地

30年以上、究極の「巻き心地」を追求してきたステラですが、今回のモデルチェンジでさらに磨きがかかりました。

リーリング時、リールが原因のノイズは感じ取れません。

22ステラのキャッチコピーの通り、まさに「進化は、積み重なる」

究極の巻き心地を目指してきた、ステラの集大成というにふさわしい極上の巻き心地を味わえます。

メリット:なめらか&耐久性の高いドラグ

22ステラのドラグは追従性がよく、密巻きのおかげでドラグ作動時のラインローラーとラインの角度変化が緩やかになり、よりなめらかなドラグになっています。

また、DURAクロス搭載でドラグワッシャーの耐摩耗性が10倍以上向上しています。

性能のよいドラグが長く使えることで、魚を釣り上げる確率も向上します。

メリット:抵抗の少ない、抜けるようなキャストフィール

インフィニティループ搭載で、「超」密巻きになった結果、感覚として感じられるほどスムーズなライン放出を実現し、抜けるようなキャストフィールになっています。

感覚としては、PEライン使用時は号数をワンランク下げたラインを使っているかのようなスムーズなライン放出です。

具体的には、1.0号であれば0.8号の、0.8号なら0.6号の投げ心地、そんな感覚です。

「超」密巻きの22ステラで、「超」気持ちの良いキャストを味わえます。

メリット:フルメタルで美しいデザインの高剛性ボディ

落ち着きがありつつもあか抜けていて、機能美を感じさせるような高級感もあり、思わずうっとりと見とれてしまうような美しいデザインに仕上がっています。

また、全身マグネシウムのボディは、強化プラスチックに直接ねじ止めする廉価モデルに比べ、強く精密であり、これがかっちりとした巻き心地と剛性感にも繋がっています。

高性能で高剛性の美しい22ステラは、釣りをしていない間もあなたを満足させます。

メリット:高いリセールバリュー

ステラは、リセールバリューにも優れています。

ステラの性能は高く評価されており、なんと4年以上前の前モデル、18ステラでも中古の価格は新品の半額を下回ることはほぼありません。

さらに驚くことに、前モデルの前モデル、14ステラであっても新品時の40%弱程度の価格で取引されています。

リセールバリューの高いものを買うことは、損をしないためにすごく重要です。

ステラ使いになれば、最新技術の粋を集めて作られた22ステラを使い、将来はその高いリセールで得をすることができます。

22ステラのデメリット

至高の性能の22ステラですが、デメリットもあります。

価格が高い

22ステラのデメリットはこれに尽きると思います。

最高の性能とデザイン、長く使える高い耐久性、リセールバリューが魅力の22ステラですが、やはり価格が高いことは一つのデメリットです。

お小遣いでやりくりしている人にとって、7万円8万円を一括でというのは厳しい話です。

まとめ:釣り人生で一度は所有したい最高峰リール!

今回は22ステラについて、他リールと比べつつ、実釣インプレも行いながら解説しました。

22ステラがおすすめな人
  • 釣りに慣れている中級者
  • 性能と質感の高いリールを求めている
  • よいものを長く大切に使いたい
  • リセールの高さによるメリットが理解できる

中級者以上の釣り人のスピニングリールは、購入費用こそかさみますが、やはり22ステラがおすすめです。

22ステラをおすすめする理由
  • 中級者~上級者まで満足できる性能、質感
  • 剛性が高く耐久性があり長く使える
  • 圧倒的なリセールバリュー

最高級の性能、質感、耐久性を持ったリールを長く使用して、さらに手放すときには高いリセールバリューで得をします。

今回の記事が少しでも皆様の参考になれば幸いです。

以上、佑(@yu_iianbai)でした!またね!

ABOUT ME
佑@新潟の釣り人
釣りをより「快適に」「楽しめる」ようになる情報の提供を心掛け、日々発信しています。 釣り歴は30年弱で、ルアー釣りがメイン。 最近エサ釣りの奥深さを再認識し勉強中!