スピニングリール PR

【新型】23ストラディックのインプレ!密巻き非搭載の質実剛健な世界戦略機!

23ストラディックの徹底比較&インプレ記事のアイキャッチ
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

今回は、シマノの中堅機、23ストラディックのインプレです。

結論から言うと23ストラディックは、

手ごろな価格で手に入る、剛性の高い質実剛健なリール

です。

ではスペック紹介、他リールとの比較、実機でのインプレッションと順番に見ていきましょう!

シマノの世界戦略機「ストラディック」

シマノのストラディックは、実売価格20,000円前後のスピニングリールです。

このリールは1991年に海外向けの上級グレードとしてリリースされた、シマノの世界戦略機です。

日本では2015年に「バイオマスター」後継モデルとして発表され、2019年に一度モデルチェンジをしています。

そんな世界戦略機のストラディックですが2023年9月、満を持してモデルチェンジが行われました。このストラディックを通称「23ストラディック」と呼びます。

ラインナップ

23ストラディックのラインナップは、C2000SからC5000XGの14モデルです。

品番ギア比実用ドラグ力(Kg)最大ドラグ力(Kg)自重(g)スプール径(mm)
/ストローク(mm)
糸巻量
ナイロン
(号-m)
糸巻量
ナイロン
(ld-m)
糸巻量
フロロ
(号-m)
糸巻量
フロロ
(ld-m)
糸巻量PE
(号-m)
最大巻上長
(cm/ハンドル1回転)
ハンドル
長さ(mm)
ベアリング数BB
/ローラー
本体価格(円)
C2000S5.12318543/13.53-125
4-100
5-75
3-110
4-85
5-65
0.6-150
0.8-110
1-80
69406/127,700円
C2000SHG62318543/13.53-125
4-100
5-75
3-110
4-85
5-65
0.6-150
0.8-110
1-80
81456/127,700円
C2500S5.12318544/13.55-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
70406/127,700円
C2500SXG6.32318544/13.55-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
87456/127,700円
2500S5.12.5422047/175-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
75506/128,300円
2500SHG5.82.5422047/175-110
6-95
8-70
4-130
5-100
6-80
0.6-200
0.8-150
1-120
86556/128,300円
C30005.13.5922547/172.5-180
3-150
4-100
2.5-160
3-130
4-100
1-400
1.5-270
2-200
75556/129,100円
C3000HG5.83.5922547/172.5-180
3-150
4-100
2.5-160
3-130
4-100
1-400
1.5-270
2-200
86556/129,100円
C3000XG6.43.5922547/172.5-180
3-150
4-100
2.5-160
3-130
4-100
1-400
1.5-270
2-200
94556/129,100円
3000MHG5.73.5924547/171.5-165
1.7-150
2-130
8-130
10-110
12-85
8-110
10-90
12-80
1-190
1.2-150
1.5-120
84556/130,300円
40005.361127552/193.5-170
4-150
5-125
3-190
4-145
5-115
1-490
1.5-320
2-240
87556/130,300円
4000MHG5.761127552/192.5-160
3-120
4-90
3-110
4-90
5-65
1.2-250
1.5-200
2-150
93556/130,300円
4000XG6.261127552/193.5-170
4-150
5-125
3-190
4-145
5-115
1-490
1.5-320
2-240
101576/130,300円
C5000XG6.261129052/194-190
5-150
6-125
4-170
5-135
6-115
1.5-400
2-300
3-200
101576/131,000円

またハンドルノブの形状は、C2000S~2500SHGはI字型のハンドルノブ

シマノ「ストラディック」より2500SHG

C3000~4000XGまではT字型ハンドルノブ

シマノ「ストラディック」より4000XG

C5000XGはラウンド型ハンドルノブとなっています。

シマノ「ストラディック」よりC5000XG

進化した点

ここからは、旧モデルである19ストラディックから進化した点についてみていきましょう。

主な進化点は4つあります!

  • 内部ギアの耐久性が2倍!
  • よりパワフル&スムーズな巻き心地に!
  • ライントラブルを抑制する新機構!
  • ドラグの耐摩耗性が10倍以上UP!

順番に見ていきましょう。

内部ギアの耐久性が2倍!インフィニティクロス

2023シマノフィッシングタックルカタログより

優れたギアの設計、製造技術よりドライブギア(メインギア)とピニオンギアの噛み合う面積が広くなりました。

より「面」でかみ合うようになり、従来と比べ耐久性が約2倍※1に向上しました。

これにより、ギアがより長持ちするようになり、長い間心地よい巻き心地が持続するようになりました。

実際にギアに負荷をかけ続けたテストでは、ドライブギア表面の摩耗具合に差が出ています。(ギアは結果を確認しやすくなるよう金色にされています)

シマノ「ストラディック」より

19ストラディックに比べ耐久性が向上していることがわかります。

※1:シマノ比較テストによる

よりパワフルでスムーズな巻き心地!インフィニティドライブ

2023シマノフィッシングタックルカタログより

シマノのお家芸である「X-SHIP」構造※2がさらに進化、よりパワフルでスムーズな巻上げを実現しています。

具体的には、特殊低摩擦ブッシュでメインシャフトを支持し、摺動抵抗を大幅に軽減しました。

さらに、メインシャフト自体に表面処理や加工を施し回転トルクも大幅に低減しています。

つまり、リール駆動のための抵抗が減り、より巻上げの力が伝わりやすく滑らかな巻き心地になったということです。

※2:ギアの大径化と最適配置、歯面精度や支持性能を向上させ、回転抵抗の排除を行い、パワフルな手応えと軽快さを両立させるシマノのギアシステム

ライントラブルを抑制する新機構!アンチツイストフィン

ラインローラー下部に、ラインのたるみを抑える新機構「アンチツイストフィン」を搭載しました。

これにより、スプール下部にラインが脱落したり、ラインがよれたまま巻き付けられる現象を軽減します。

ドラグの耐摩耗性が10倍以上UP!デュラクロス

2023シマノフィッシングタックルカタログより

「DURAクロス」という新材料のドラグワッシャーを搭載しました。

今までのドラグワッシャーの繊維の向きに対し直交する繊維を織り込み材料を強化しています。

これにより滑らかなドラグ性能はそのままに、耐摩耗性が10倍以上※3に高められています。

実際にドラグを出し続けたテストでは、ドラグワッシャーの摩耗の差が明らかです。

シマノ「ストラディック」より

23ストラディックドラグワッシャーの耐久性が向上していることがわかります。

※3:シマノ比較テストによる

前モデルとの共通点

2020シマノフィッシングタックルカタログより「19ストラディック」

前モデル「19ストラディック」との共通点は、

ギアを小型化し歯数を増やして強度アップとギアノイズを低減した
「マイクロモジュールギアⅡ」
ボディ、駆動関連部品の見直しを行い部品間の微細なガタ、隙間、揺れを排除した
「サイレントドライブ」の他、

  • HAGANEギア
  • HAGANEボディ
  • Xシップ
  • Xプロテクト
  • Gフリーボディ
  • ロングストロークスプール
  • S AR-B
  • AR-Cスプール
  • ワンピースベール

これらのシマノの技術が搭載されています。

23ストラディックと別モデルとの比較

ここからは別モデルのスピニングリールとの違いを、24ツインパワーと、21アルテグラとの比較をもとに確認していきます。

24ツインパワーとの比較

24ツインパワーとの比較です。

シマノHPツインパワーより

24ツインパワーは、22ステラの性能を踏襲しつつもコストダウンを図り、手に入れやすい価格を実現したリールです。

主な違いを表にしてみました。

主な仕様の違い

23ストラディック


24ツインパワー
インフィニティ
ループ
(密巻き)
非搭載搭載
総ベアリング数69
ローター材質高強度樹脂マグネシウム/
アルミニウム※1
リジットサポートドラグ非搭載搭載
ラインローラー特殊防水
ボールベアリング
非搭載搭載
スプールリング材質/
表面処理
アルミ/アルマイトステンレス/SWバリアコート
本体重量(C3000番)225g215g
価格27,700円~31,000円53,500円~56,000円
画像はシマノHPストラディックツインパワーより

比べてみると格上モデルである20ツインパワーの基本性能の高さがわかりますね。

※1:C2000S, C2500SXGはマグネシウム

23ストラディックが優れている点

23ストラディックが優れている点を挙げるならば、以下の2点でしょう。

  • インフィニティループ「非」搭載
  • 手に入れやすい本体価格

もちろん、基本性能の高さは24ツインパワーに軍配があがると思います。

ですが、手ごろな価格で最新機能搭載耐久性も向上した23ストラディックもよい選択肢だと感じます。

特に、密巻き非搭載機種が欲しい方にとっての受け皿になるでしょう。

21アルテグラとの比較

続いて21アルテグラとの比較です。

2021シマノフィッシングタックルカタログより「21アルテグラ」

21アルテグラも、最新の23ストラディックには搭載される下記の新機能、

  • インフィニティクロス
  • インフィニティドライブ
  • アンチツイストフィン
  • デュラクロス

これらは非搭載です。

それらを踏まえ、他のわかりやすい違いを表にしました。

主な仕様の違い

23ストラディック


21アルテグラ
総ベアリング数65
ボディ材質アルミニウムCI4+※2
価格27,700円~31,000円17,500円~21,900円
画像はシマノHPストラディックアルテグラより

23ストラディックは、ハンドルノブにもベアリングが挿入されています。

また、ボディが樹脂製21アルテグラに比べ、23ストラディックアルミニウムです。

23ストラディックが優れている点

23ストラディック21アルテグラに比べ、下記の6つの点で優れています。

  • 内部ギアの耐久性(インフィニティクロス)
  • なめらかでパワフルな巻き心地(インフィニティドライブ)
  • ライントラブルの少なさ(アンチツイストフィン)
  • ドラグワッシャーの耐久性(デュラクロス)
  • 金属ボディからくる耐久性、剛性感の高さ
  • スムーズな回転のハンドルノブ

やはり性能や耐久性は、格上モデルで新しい23ストラディックに軍配が上がります。

ただ、21アルテグラも安価ながら非常によくできたリールです。

23ストラディックは予算的に厳しい!という方は検討してみてください。

23ストラディックとダイワの同価格帯モデルとの比較

さてここからは、ダイワの同価格帯モデルと比較してみましょう。

21カルディアとの比較

21カルディアと比較してみましょう。

ダイワフィッシングタックル2021カタログより「21カルディア」

主な違いを表にしました。
赤字が優れている部分です。

主な仕様の違い23ストラディック21カルディア
ボディ材質アルミニウムザイオンV
(カーボン強化樹脂)
本体重量225g(C3000番)205g(LT3000-CXH)
価格27,700円~31,000円22,700円~24,700円

21カルディアの方が軽く、また少しだけ価格が安いです。

23ストラディックが優れている点

23ストラディックは次の3つの点で優れています。

  • 内部ギアの耐久性
  • ドラグワッシャーの耐久性
  • 金属ボディからくる耐久性、剛性感の高さ

巻き心地とその持続性についても、23ストラディックの方が優れていると思います。

逆に、21カルディアが優れているのは巻きの軽さと本体重量の軽さです。

また価格も少しだけ安価です。(実売価格で3,000円程の差)

重量と巻きの軽さを重視する方21カルディアも選択肢に入れるとよいと思います。

23ストラディックのインプレ

ここからは実際に購入した23ストラディックのインプレです。

まずはファーストインプレッション。

ファーストインプレッション

ここからは箱から初めて出した状態で、

  • デザイン
  • 巻き心地
  • 重さ

これら3つについて触れていきます。

デザイン

まずはデザインです。

シルバーを基調としながら、メッキの装飾やスプールの明るいガンメタでうまくまとめられています。

質実剛健さがにじみ出る、まさに「名は体を表す」デザインです。

ロングストロークスプール搭載で、キャストのフィーリングと飛距離が向上します。

当然ながらワンピースベールで、アンチツイストフィンも搭載。
密巻き非搭載なこともありライントラブルはかなり減少するでしょう。

今回購入した23ストラディックC3000XGのハンドルはT字型ハンドル。摘みやすく、強く掴むこともできます。

巻き心地

次は巻き心地のチェックです。

箱から出したばかりでの巻き心地は、

「なめらかで巻き続ける釣りに合う。XGモデルでも巻き出し重くない」

そんな印象を受けました。

さすがは世界戦略機だけあって巻きの質感は高く、パワフルそうな巻き感です。

ただ、早めに巻くと少し振動を感じます。

ですが実際の釣りでは気にならなさそうな感じ。ここら辺は後の実釣インプレでまた触れます。

ちなみに、リーリング時の音は充分許容範囲ですが、少し大きめかなと感じます。

重さ

最後は重さです。実際に計測すると、

23ストラディックC3000XGのメーカー表記は225gに対して、実測は226.5gでした。

C3000XGで225gは平均的な重量と言えるでしょう。

実釣インプレ

ここからは実際に釣りをしてみて感じた使用感に見ていきます。

トピックは次の4つです。

  • キャストのフィーリング
  • ライントラブル
  • 巻き心地
  • ドラグ性能

それでは順番に見ていきましょう。

キャストのフィーリング

23ストラディックで実際にキャストしましたが、感触は良好でした。

それもそのはずで、23ストラディックにもロングストロークスプールや、AR-Cスプールが搭載されているからです。

また、インフィニティクロス、いわゆる「密巻き」非搭載なために糸巻形状や糸巻量にシビアになる必要もなく、気軽に扱えます。

万人に使える扱いやすさと、良好なキャスト性能が両立されたよいリールだと感じます。

ライントラブル

23ストラディックで何度か釣行しましたが、ライントラブルは一度も起こりませんでした。

このトラブルレスの一番の理由は、アンチツイストフィンが追加されたことだと感じます。

もともと密巻き搭載リールのトラブルを減少させるために搭載された(と思われる)アンチツイストフィン。

これが密巻き非搭載のリールに搭載されることで、もともと低かったトラブル発生率がさらに低下しています。

ラインがたるみやすい釣りでも安心して使える。そんなリールに仕上がっています。

巻き心地

巻き出しも重くなくしっとりとしていて、質感に関しては価格以上な巻き心地だと感じました。

また、ローターやボディの剛性も高く、魚をかけてからもしっかりと巻けます。

ただ、実釣中はかなりましにはなるものの、ローターのブレからくる振動は感じます。

ですので繊細な釣りよりも、ライトショアジギングやサーフの釣りなどに向いていると感じました。

ドラグ性能

ドラグはライトラインモデルやハイエンドモデルと比べれば、若干滑り出しの渋さを感じますが、2万円の汎用スピニングとしては充分な性能だと感じます。

よほどシビアな設定をしない限り、不満を感じることはないと思います。

ただ、ドラグ音はかなり音量が小さいです。波が打ち付けるような状況や強風時などはかなり聞き取りづらいです。

私は魚とのやり取りの際に、ラインを巻き取れているかの判断をドラグ音に頼っているので、「もう少し音量が大きかったらいいのに」と思います。

23ストラディックを選ぶメリットとデメリット

ここからは実際に購入して釣りをすることで分かった、23ストラディックのメリットとデメリットについてのまとめです。

順番に見ていきましょう。

メリット

メリットは次の3つです。

1つずつ見ていきましょう。

メリット:高い耐久性と剛性

23ストラディックは、22ステラにも搭載のインフィニティクロス搭載でギアの耐久性が約2倍に向上しています。

また、DURAクロス搭載でドラグワッシャーの耐久性も10倍以上に向上。

さらにボディやローターの剛性も高く、手ごろな価格帯のリールにありがちなボディのたわみもかなり抑えられており、さすがは世界戦略機といった強さを持っています。

メリット:優れたトラブルレス性能

優れたトラブルレス性能もメリットです。

23ストラディックは密巻き非搭載アンチツイストフィン搭載今までのリール以上にライントラブルが発生しづらくなっています。

現状、密巻き非搭載でアンチツイストフィン搭載モデルはこの23ストラディックのみです。

なので、シマノの汎用スピニングリールの中で、今一番ライントラブルが起きにくいリールであると言うことができると思います。

メリット:手に入れやすい価格

2万円とちょっとの、手に入れやすい価格なのも大きなメリットです。

23ストラディックは、インフィニティ系技術が搭載され、耐久性、トラブルレス性能が向上した最新のスピニングリール。

それが2万円ちょっとの手ごろな価格で手に入れられるのは大きなメリットと言えます。

デメリット

かなり優秀な23ストラディックですが、デメリットもあります。

詳しく見ていきましょう。

ローターのブレが少し気になる

23ストラディックは、リールを巻いた際にローターのブレからくる振動を感じます。

実は23ストラディックのローターは、19ストラディックと比べ3g以上の軽量化に成功しています。(C3000XG比較)

とは言え、樹脂製ローターで高い剛性を出しつつの軽量化と、ローターの重量バランスとを両立することは難しいのでしょう。

ここら辺は価格相応といった感じで、上位モデルとの差を感じるところです。

23ストラディックをおすすめできる人

実際にどんな人におすすめなのか、実釣で感じたメリット、デメリットを踏まえまとめました。

23ストラディックをおすすめできる人
  • 剛性の高いリールが手ごろな価格で欲しい方
  • ライトショアジギングやサーフの釣りで使う方
  • ライントラブルの起きにくいリールが欲しい方

23ストラディックは、質実剛健で扱いやすく、ライントラブルも起きにくいコスパの高いリールです。

特に、ライトショアジギングやサーフの釣りなど比較的負荷の高い釣りをする方には自信をもっておすすめできます。

まとめ:23ストラディックは手ごろな値段の最新機能搭載リール!

今回はシマノのスピニングリール、23ストラディックのインプレでした。

最新機能を惜しみなく搭載した、質実剛健で扱いやすいリールであることがわかっていただけたかと思います。

以上、佑(@yu_iianbai)でした。またね!

ABOUT ME
佑@新潟の釣り人
釣りをより「快適に」「楽しめる」ようになる情報の提供を心掛け、日々発信しています。 釣り歴は30年弱で、ルアー釣りがメイン。 最近エサ釣りの奥深さを再認識し勉強中!