今回は、シマノの22サハラを実際に釣りをしてインプレしていきます。
結論から言うと、22サハラは
頭一つ抜けた軽くなめらかな巻きとドラグ性能をもつリール
です。
ですが1つだけ、遭遇しやすいデメリットがあります。
ですので今回はデメリットのカバーの方法についても解説します。
シマノのスピニングリール「サハラ」とは
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シマノの「サハラ」は低価格なエントリーモデルです。
2014年に初代がリリースされ、2022年に2度目のモデルチェンジが行われました。
このサハラを通称「22サハラ」と呼びます
22サハラのラインナップ
22サハラは500番から5000番までラインアップされています。
これにより、アジングやバスやトラウト、ライトショアジギングまで様々な釣りに幅広く対応できます。
品番 | 自重(g) | ギア比 | ベアリング数 BB/ローラー | 最大巻上長 (cm/1回転) | ハンドル 長さ (mm) | 実用/最大 ドラグ力 (Kg) | 糸巻量PE (号-m) | 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
500 | 170 | 5.6 | 3/1 | 69 | 40 | 2/3 | 0.6-185 0.8-140 1-110 | 9,000 |
1000 | 205 | 5 | 4/1 | 66 | 45 | 2/3 | 0.8-240 1-190 | 9,000 |
C2000S | 210 | 5 | 4/1 | 66 | 45 | 2/3 | 0.6-150 0.8-110 1-80 | 9,000 |
C2000SHG | 210 | 6 | 4/1 | 79 | 45 | 2/3 | 0.6-150 0.8-110 1-80 | 9,000 |
2500 | 240 | 5 | 4/1 | 73 | 55 | 3.5/9 | 1-320 1.2-270 1.5-220 | 9,700 |
2500SHG | 240 | 6.2 | 4/1 | 91 | 55 | 2.5/4 | 0.6-200 0.8-150 1-120 | 9,700 |
C3000 | 240 | 5 | 4/1 | 73 | 55 | 3.5/9 | 1-400 1.5-270 2-200 | 9,700 |
C3000DH | 265 | 5 | 4/1 | 73 | 40 | 3.5/9 | 1-400 1.5-270 2-200 | 10,200 |
C3000HG | 240 | 6.2 | 4/1 | 91 | 55 | 3.5/9 | 1-400 1.5-270 2-200 | 9,700 |
4000 | 280 | 4.7 | 4/1 | 75 | 55 | 6/11 | 1-490 1.5-320 2-240 | 10,200 |
4000XG | 280 | 6.2 | 4/1 | 99 | 55 | 6/11 | 1-490 1.5-320 2-240 | 10,200 |
C5000XG | 305 | 6.2 | 4/1 | 105 | 55 | 6/11 | 1.5-400 2-300 3-200 | 10,900 |
旧モデル「17サハラ」からの進化点
ここからは前モデル「17サハラ」から進化した点を見ていきましょう。
主な改良点は2つあります。
- 巻きの質感が向上
- 中級機に迫る巻き心地に
順番に見ていきましょう。
巻きの質感が向上!がたつき少ない「ねじ込み式ハンドル」採用
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22サハラの大きな変更点「ねじ込み式ハンドル」
17サハラは、ハンドル軸をドライブギアに通し、反対側からねじ付きキャップで固定する「共回りハンドル」でした。
それが22サハラは、ドライブギアにハンドル軸を直接ねじ込む「ねじ込み式ハンドル」にグレードアップされました。これにより、
- ハンドルのがたつき、ゆるみの軽減
- 剛性、感度の上昇
- リール自体の軽量化
というメリットが得られます。
中級機に迫る巻き心地に!サイレントドライブ搭載
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22サハラの駆動系
ボディの基本設計や駆動部品を見直し、ガタや隙間、揺れをなくし滑らかな巻き心地を実現した「サイレントドライブ」※1
シマノのお家芸であるこのサイレントドライブも22サハラに搭載されました。
これにより、エントリーモデルながら、なめらかな巻き心地を実現しています。
※1:500番には非搭載
旧モデル「17サハラ」との共通点
ここからは、17サハラとの共通点を確認しましょう。
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2021シマノフィッシングタックルカタログより「17サハラ」
旧モデルである、「17サハラ」との共通点としては、大口径ドラグノブのほかに、
- 「AR-Cスプール」
- 「Gフリーボディ」
- 「Xシップ」※2
- 「HAGANEギア」
これらのシマノ独自の技術が搭載されており、エントリーモデルながら高い基本性能を持っています。
※2:500番は非搭載
みんなの口コミと評価
ここからは、他購入者様の口コミを見てみましょう。
よい口コミ
よい口コミでは、コストパフォーマンスを高く評価している方が多いです。
- 「低価格帯なのに、ハンドルの回転がシルキーで驚いた」
- 「回転がなめらかで、音も静か。安価でもしっかりした作り」
- 「操作性やドラグの性能もよく、トラブルなく使えている」
などなど、口コミからも22サハラのコストパフォーマンスの高さが伺えます。
悪い口コミ
悪い口コミでは、ラインローラー周辺やリールの重量での口コミが散見されました。
- 「ラインローラーが回りにくいのでベアリング化を推奨」
- 「ベールの継ぎ目にラインが引っ掛かることがある」
- 「ダイワ20レブロスLTに比べ、自重が少し重い」
など、ラインローラーの出来や、重量が気になるという口コミがありました。
この辺は、この後の実釣インプレッションで確かめていきます。
ちなみに、ダイワのレブロスについては別の記事でインプレしています。
22サハラのインプレと実釣
ここからは実際に購入した22サハラをインプレッションしていきます。
まずはファーストインプレッションです。
ファーストインプレッション
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デザイン
まずはデザインから見ていきましょう
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黒に近いマットグレーのボディに、各所のメッキパーツとスプールのゴールドがよいアクセント。
シンプルであか抜けたデザインに仕上がっています。
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ベールはワンピースベールではなく継ぎ目ありのタイプ。
先ほどの口コミにもあった「ラインが引っ掛かることがある」のはここ。後ほど検証します。
巻き心地
お次は巻き心地です。
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箱から出した直後の巻き心地は
「なめらかで、巻き出しもそれなりに軽い」
と感じました。
同時購入したダイワの20レブロスLTと比較しても巻きはじめが軽く、なめらかです。
重さ
お次は重さです。実際に計測してみました。
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メーカー表記は210g、実測は211.5gでした。
エントリーモデルのC2000番で210gは決して重くはないです。
エリアトラウトで実釣インプレ
続いて実際に釣りをして魚を釣ってみました。
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ラインローラーの回転が悪く、ライントラブル発生
実はこのリール、一度目にエリアトラウトに持ち込んだときは2~3匹釣ったのちにライントラブルを起こしています。使用していたラインは4ldのナイロンラインでした。
帰宅しラインローラーの動作を確認してみると、200gのおもりをぶら下げてドラグを出してもほぼ回っていませんでした。
注油すればましにはなるものの、回転の悪さは解決せず、初期不良を疑いシマノに修理をお願いしました。
以下、修理報告になります。
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社内基準では異常ではないとのことでしたが、関連パーツの交換、組み直しを行っていただきました。
組み直し後はまったく問題なし
シマノによるパーツ交換、組み直し後に改めて管理釣り場に行ってきました。
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2ldのナイロンラインでニジマスを10匹以上釣りましたが、ライントラブルは一度も発生しませんでした。
ラインローラーのベアリング追加がおすすめ
運悪く外れの個体にあたると、ライントラブルによって貴重な時間やルアーを失う可能性があります。
かといって22サハラの基本性能の高さ、コスパの良さは捨てがたいです。
この対応策としてはラインローラーのベアリング追加がおすすめです。
ラインローラーのベアリング化キットが販売されているので、簡単にラインローラーの性能を上げ、トラブルを未然に防ぐことができます。
純正でラインローラーにベアリングが入る機種が21アルテグラ(実売価格13,000円前後)からであることを考えると、コスパのよいカスタムです。
価格以上のドラグ性能と巻き心地
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ドラグの滑り出しは良好で、特に緩めの設定でも調節しやすく使いやすいです。
また、巻き心地も軽くなめらかで、この価格帯では群を抜く性能をしています。
ドラグや巻き心地といった基本性能を重視した結果、ラインローラーにしわ寄せがきているのでは?と勘繰りたくなるくらいよいです。
また安価なモデルにありがちな、ボディがたわむような剛性不足も感じませんでした。
そして、気になる「ベールの継ぎ目にラインが引っ掛かる」問題は、今回の釣行において一度も発生しませんでした。
アジングで実釣インプレ
エリアトラウトの次は、アジングで試してみます。
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メインラインには8本編みのPEライン0.4号を使用しました。
細いPEラインでもトラブルなし
この日は2時間ほど3gジグヘッド+3インチワームを投げ続け、尺前後のアジを計12匹釣りあげました。(1匹はリリース、サバは別タックルでの釣果)
![](https://grow-your-time.com/wp-content/uploads/2023/03/69AEC024-8A0F-4EDA-BBD0-E572FCCADA1F-1024x768.jpeg)
適度にドラグをきかせながら釣りをしましたが、ライントラブルは起きませんでした。
また、0.4号のPEラインでも「ベールの継ぎ目にラインが引っ掛かる」問題は発生せず快適に釣りを楽しむことができました。
22サハラを使うメリット、デメリット
![](https://grow-your-time.com/wp-content/uploads/2023/03/8E8CD93D-024F-48EE-9A15-F1DBB9C8599D-768x1024.jpeg)
ここからは実際に使ってみて分かった、22サハラを使うメリット、デメリットをまとめます。
メリット
インプレで感じた22サハラを使うメリットは以下の4つです。
- 価格が安い
- 巻き心地がよく、軽い
- 必要十分なドラグ性能
- シンプルであか抜けたデザイン
22サハラは低価格で価格以上の巻き心地と、十分なドラグ性能を持っています。
デメリット
デメリットは以下の通りです。
- ラインローラーの回転性能に個体差がある
今回は運悪くラインローラーの回転の渋いものに当たってしまいました。
なのでメーカーにてラインローラー周辺パーツの交換、組み込みを行ってもらいました。
しかし、メーカーへの修理依頼はかなり時間がかかりますので、運悪く回転のよくない個体にあたった場合は、ご自身でのベアリング追加をおすすめします。
こうすることでトラブルを未然に防ぎ、限りある時間やお金を無駄にせずに済みます。
もちろん、時間に余裕のある方はメーカーへの修理依頼でも構いません。
22サハラをおすすめできる人
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実際にどんな人におすすめなのか?
実釣インプレで感じたメリット、デメリットを踏まえながらまとめました。
- なるべく低価格で高性能なリールが欲しい方
- 巻き心地とドラグ性能を重視する方
上記のような方におすすめです。
まとめ:安価で価格以上の性能をもつリール!
シマノのエントリーモデル、22サハラは十分に使える優れた性能を持っていることがわかりました。
予算が厳しい方や初心者アングラーの頼もしい味方となってくれるでしょう。
以上、佑(@yu_iianbai)でした。またね!