エギはただ巻きでも充分釣れると聞きます。しかし本当でしょうか。
気になったので実際にただ巻きでエギングして釣ってきました!結論から言えば
エギングはただ巻きでも釣れる!
特に根が広がるポイントや広く探りたい状況で効果的!
ただ巻きのスピードや効きやすい状況、おすすめエギの紹介もあります。
ぜひ最後までご覧ください。
ちなみに実釣動画もあり!
動画は10月2日の19時公開予定!リンクは後日追加します!
エギのアクションのは基本ジャーク&フォール

出鼻をくじくようですが、エギのアクションは「ジャーク&フォール」が基本。
ジャークでエギを跳ね上げアピールし、フォールで食わせる釣り方です。
これは獲物の後方、上部に回り込んで捕獲しようとするアオリイカを釣るのに理にかなった方法です。
しかしながら、じゃあただ巻いているだけでは釣れないのか?
と言えば、そうではありません。
むしろ「ただ巻きの方が釣りやすい」なんて状況もありえると思っています。

漁師さんが使う曳き型エギの例。キーストン「曳き型エギ」より引用
プロの漁師さんであっても、「曳き型エギ」と呼ばれるしゃくらないエギを使うくらいですからね。
次章からはただ巻きが効果を発揮するポイントや状況、コツやメリット等確認していきましょう。
ただ巻きで釣れる状況・ポイント

エギのただ巻きが効果を発揮するポイントや状況は主に以下の5つ。
- 遠浅のポイント
- 沈み根のあるポイント
- アオリイカの多いポイント
- 朝まずめ、夕まずめ
- 月夜の晩
ひとつずつ確認していきましょう。
遠浅のポイント

遠浅のポイントはただ巻きが効果を発揮しやすいです。
なぜなら立ち位置も低い遠浅ポイントでは、普段のジャーク&フォールだけでは食わせの「間」を取りにくいからです。
ただ巻きは文字通り「ただ巻くだけ」なので常に食わせの間時のようなもの。
効率的にアピールしながら抱かせることができます。
特に昨今人気のサーフエギングでは効果を発揮することでしょう。
沈み根のあるポイント

根や海藻のあるポイントもただ巻きの出番です。
普段のジャーク&フォールではそのカウントを一度でもミスれば根掛かり…
というようなポイントでも最初のフォールカウントさえミスらなければOK。
あとは定速で巻くだけです。
必要とされる注意力も少なく、根掛かりを恐れず攻めることができます。
アオリイカの多いポイント

アオリイカの多いポイントもただ巻きが効きやすいポイントでしょう。
なぜなら普段の釣り方と比べ、ワンキャストでかかる時間が少なく、手返しよく探れるから。
これによって食い気のあるアオリイカを効率よく釣っていくことができます。
漁師さんが曳き型エギを使うのも納得できますよね。
朝まずめ、夕まずめ

活性の高いまずめどきも、ただ巻きは効果を発揮します。
なぜなら手返しよくやる気のあるアオリイカを探れるため。
またレンジキープもやりやすく、とりわけ高活性で浮き気味のアオリイカに対して強いです。
月夜の晩

月夜の晩もただ巻きが効果を発揮しやすい条件です。
なぜなら月夜はアオリイカが海面近くまで浮くくらいにレンジが浅くなるから。
徳島や鹿児島のアオリイカ漁師さんによれば実に60%以上の方が
「月夜で明るければアオリイカは水面近くまで浮いてくる」
と答えています。
浮いたアオリイカを狙うなら、ジャークよりもただ巻きの方がやりやすいのは明らかですよね。
ただ巻きエギングのやり方・コツ

「釣れやすいポイントや状況は分かった!」
「けど実際、どんな風にただ巻きすればいいのよ?」
そんな方のために本章では「ただ巻きを使いこなすコツ」を解説します!
そのコツは全部で4つ。
- ジャークとフォールに織り交ぜる
- 要所で使用する
- ひたすら一定の速度で巻く
- スピードは「1秒でハンドル1回転」
順番に見ていきましょう。
ジャークとフォールに織り交ぜる

いつも通りの釣り方にただ巻きを織り交ぜる、これが最も導入しやすい方法でしょう。
やり方は簡単で、いつものしゃくり動作の後にただ巻きを数秒行うだけです。
これならジャークでアピールも効きますし、巻きで抱かなくともその後のフォールで抱かせることも可能。
攻めるレンジも上げられるので、特に浅場のポイントで効果的です。
もちろんフォール後にただ巻きをしてもよいですし、しゃくり後もフォール後も両方巻くのもよしです。
ただしゃくり動作にただ巻きを絡めると攻めるレンジが上ずりがち。
なのでレンジの意識しっかり持って、少し長めにフォールしたり、少し遅めに巻いたりするとよいです。
要所で使用する

ただ巻きを要所要所で使用するのも効率的です。
例えば、足場まわりが岩礁の場合、手前までしゃくると根掛かりの可能性が上がります。
かといって近くに来たらすぐ回収ではちょっともったいない…
そんな時に岩礁をよけつつただ巻きすれば、手前でのヒット確率を上げられます。
またサーフでのエギングも、近くまでしゃくるとエギが水面から飛び出す可能性があります。
そうなればもちろん釣れませんし、体に当たり怪我をすることも考えられます。
そういったときにもただ巻きすることで最後まで安全に誘い続けることができますよね。
さらにはエギを通すコース上、その底に障害物がある場合もそこだけただ巻きすることで根掛かりを軽減できるでしょう。
このように要所で使うことでより効率的かつ安全に釣りをすることができます。
ひたすら一定の速度で巻く

ただ巻きの際は一定速を意識して巻くのが重要です。
ご存じの方も多いでしょうが、アオリイカはエギの極端な姿勢変化を嫌うと言われています。
なのでフォール姿勢の安定している「エギ王K」のようなエギが重宝され、釣り中のアングラーもなるべくエギの姿勢が変化しないように努力するわけです。
ただ巻きでは常にテンションが掛かるので、頭の向きが左右に大きく変わることは起こりにくいです。
が、頭が上下方向に動いてしまうことはあり得ます。
巻きのスピードが変化すると頭が上がったり下がったりしてしまいます。
なので一定の速度を心がけて巻くのが重要になってくるわけですね。
スピードの基本は「1秒でハンドル1回転」
前の見出しで「一定の速度とはどれくらい?」と疑問に思った方もいるでしょう。
目安としては1秒でハンドル1回転くらいです。
しかしながらこれはリールのギア比や番手、エギの重量や釣り場の状況などで変わってきます。
また遠投した先の浅場や根の上などではもっと早く巻かないと根掛かりする…なんて状況もあり得るでしょう。
巻きのスピードが早すぎるとイカが抱ききれないし、遅いと釣りのテンポが落ちます。
なので基本は「1秒1回転」と覚えておき、使用タックルや状況によって適時変化させるのがよいでしょう。
ただ巻きエギングのメリット

さてここからはただ巻きエギングのメリットを確認していきましょう。
ただ巻きエギングのメリットは次の4つ。
- あたりを感じやすい
- 疲れにくい
- 最後まで誘える
- ライントラブルも減る
ひとつずつ確認していきましょう。
あたりを感じやすい

まずはなんといっても「あたりを感じやすい」。
これがただ巻きエギングのメリットでしょう。
ただ巻きエギングでは常にリールを巻いているため、ラインも張ったまま。
波やうねり、潮流のある場所でもあたりを感じやすいです。
初心者さんなどしゃくりが得意でない方から、上級者まで全てのエギンガーに恩恵あるメリットです。
疲れにくい

巻くだけなので疲れにくいのもメリット。
昨今のエギングタックルは技術の進歩により超軽量なものの、やはりしゃくり動作を数時間もやると腕が疲れます。
しかしただ巻きエギングであれば、リールを巻くだけ。
疲れにくく、長い間集中力を保てます。
最後まで誘える

最後まで手返しよく探れるのも嬉しいメリットです。
何らかの理由で手前までジャーク&フォールで誘えない場合、例えば
- 夜釣りで海を照らしたくない状況
- 遠浅サーフでのエギング
- 手前に根がある状況
このような状況では、最後のピックアップをただ巻きに変えてみましょう。
そうすることでイカに抱かせるチャンスを与えながら最後まで手返しよく誘えます。
ライントラブルも減る

ライントラブルが減るのも見逃せないメリットです。
エギングのジャークにはラインのたるみはつきもの。
なんならわざとたるみを作りしゃくるテクニックもあります。
慣れた人ならお手の物。
しかし不慣れな人のラインのたるみはトラブルにつながりかねません。
ガイドに絡んでいるのを知らずにしゃくってティップを折ったり、
たるみすぎたラインを巻き取って次のキャストでトラブったり…
しかしただ巻きであれば常に巻くので、よっぽどでなければライントラブルは起きません。
あたりを感じやすいメリットとの相乗効果で、初心者エギンガーにやさしいアクションです。
ただ巻きで実際に釣ってみた!

さてここからは実際にただ巻きでアオリイカを釣ってみた感触をまとめました。
ただ巻き実釣のトピックは3つです。
- ちゃんと釣れる!
- 新鮮味があり、楽しい!
- ただ巻き、意外と奥深い
順番に見ていきましょう。
ちゃんと釣れる!

釣れる釣れるとは見聞きはするものの、ただ巻きをエギングでのメインのテクニックとして使用したことはなく、釣れるのか不安…
皆さんもそう思っているのではないでしょうか。
しかしながら案ずることはありません!

「しっかりと釣れました!」
もちろん明確に分かるのでフッキングもばっちり決まります。
特に筆者のメインの釣り場は比較的浅く、立ち位置も低いことが多いのでただ巻くにはぴったりです。
正直今までただ巻きを取り入れなかったのを少し後悔しています。
それくらいひとつのテクニックとして成り立つ釣法だと感じました。
新鮮味があり、楽しい!

ただ巻きの釣りは普段のジャーク&フォールと全く違う釣り方で、新鮮味があります。
疲れないのはもちろん、当たりも手元に感じるものが多く、何より
「巻いて抱かせてやったぜ!」
という達成感が半端ではありません。
自分は実験のためずっと巻き続けましたが、少し巻くだけでも楽しいです。
ぜひ普段のエギングに取り入れてください。
ただ巻き、意外と奥深い

意外と奥が深いのもただ巻きのいいところ。
基本は一定で巻きますが、だんだんとエギが浮き上がってきます(これでも釣れます)。
レンジキープしたいとなると「遠目は早め」に「近くはゆっくりめ」に巻かなくてはならず、その塩梅が難しくて楽しい!
また攻めるレンジも中層なのか、ボトム付近なのかそれともシャロ―なのかで適切な巻き速度は変わってきます。
「この沖合の根の上だけ巻こう」とか、
「中層をキープして巻いて誘うぞ」とか…
普段のジャーク&フォールにただ巻きを導入することで、より複雑でやれることの多いエギングになります。
今回の実釣で使ったタックル

今回使ったタックルたちは以下の通りです。
ロッド:がまかつラグゼEG S S82ML
リール:23セフィアSS C3000SHG
メインライン:セフィア8+ 0.5号 200m
ただ巻きにおすすめのエギ2選

さてここからはただ巻きで実際に釣れるエギをご紹介します。
ただ巻きするからと言って特別なエギをわざわざ買う必要はありません。
おすすめのエギは以下の2種類。
- ヤマシタ「エギ王K」
- ヤマシタ「エギ王LIVE」
おすすめのものから順番に紹介していきます。
ヤマシタ「エギ王K」

1番のおすすめは持っている方も多い「エギ王K」!
今回の実釣で活躍したのもこのエギですね。
安定した姿勢でのフォールが好評なエギ王Kですがが、その姿勢変化の少なさはただ巻きにももってこい。
ボディ後端のフィンが安定させるのはもちろん、平面を持たせた腹部や幅広形状のシンカーも姿勢変化を少なくするのに一役買っています。

また、3号と3.5号にはフォールのゆっくりな「シャロ―」「スーパーシャロ―」モデルもあり狙ったレンジを巻きやすい。
ジャークはいわずもがな、巻いても釣れる!
根強い人気を誇る定番エギ「エギ王K」はただ巻きでもおすすめです。
エギ王Kを詳しく知りたい方はこちらからどうぞ!
ヤマシタ「エギ王LIVE」

2番目のおすすめは「エギ王LIVE」です。
こちらはエギ王Kとは打って変わって、左右に跳ねるダートアクションが得意なエギ。
アクティブにジャークして誘いつつ、たまには巻きで抱かせてみたい!
という方にぴったりのエギです。
カラーもサイズも多様で、選ぶ楽しみもある。
これまたド定番の実力派エギ「エギ王LIVE」もおすすめできるモデルです。
エギ王LIVEをもっと知りたい方はこちらの記事をどうぞ!
まとめ:エギングで「ただ巻き」を試してみよう!


今回はエギングでのただ巻きの使いどころやコツ、ただ巻きにおすすめなエギの紹介でした。
ジャーク&フォールだけでなく、ぜひ取り入れていただきたいテクニックです。
以上、佑(@yu_iianbai)でした。YouTubeも見てくださいね!
ではまた。