今回はがまかつのエギングロッド「ラグゼEG S」のインプレ記事です。
結論から言うとこのロッドは、
「軽くて高感度、取り回しよく扱いやすいエギングロッド」
他社ロッドとの違いや、メリットデメリットについてもわかりやすくまとめています。
ぜひ最後までご覧になって参考にしていただけると嬉しいです。
ラグゼEG Sってどんなエギングロッド?
軽さが売りのエギングロッド、がまかつのラグゼEGシリーズ。
その中でもベーシックなモデルがこの「ラグゼEG S」です。
優れた操作性と高い感度を実現しつつ、手に取りやすい価格を実現したモデルです。
ラグゼEG Sのラインナップ
ラインナップはS82ML~S86Mの4機種。
いずれも奇をてらった調子や長さはなく、誰でも扱いやすいロッドとなっています。
モデルNo. | 標準全長 (ft/cm) | 希望本体 価格(円) | 標準自重(g) | 仕舞寸法 (cm) | パワー | 使用材料(%) | 継数(本) | 適正エギ(号) | 適正ライン (PE/号) | 先径(mm) | グリップ長 (mm) |
S82ML | 8’2″(249) | 29,000 | 92 | 129.5 | ML | C99.0 G1.0 | 2 | 1.8~3.5 | 0.4~1 | 1.5 | 315 |
S86ML | 8’6″(259) | 29,500 | 94 | 134 | ML | C99.0 G1.0 | 2 | 1.8~3.5 | 0.4~1 | 1.5 | 315 |
S82M | 8’2″(249) | 29,500 | 93 | 129.5 | M | C99.0 G1.0 | 2 | 2~3.5 | 0.4~1.2 | 1.6 | 315 |
S86M | 8’6″(259) | 29,800 | 96 | 134 | M | C99.0 G1.0 | 2 | 2~3.5 | 0.4~1.2 | 1.6 | 315 |
1つのモデルをじっくり確認したい方は以下のボタンからどうぞ。
基本スペック
■標準全長(ft/cm)
・8’2″(249)
■希望本体価格(円)
・29,000
■標準自重(g)
・92
■仕舞寸法(cm)
・129.5
■パワー
・ML
■使用材料(%)
・C99.0 G1.0
■継数(本)
・2
■適正エギ(号)
・1.8~3.5
■適正ライン(PE/号)
・0.4~1
■先径(mm)
・1.5
■グリップ長(mm)
・315
基本スペック
■標準全長(ft/cm)
・8’6″(259)
■希望本体価格(円)
・29,500
■標準自重(g)
・94
■仕舞寸法(cm)
・134
■パワー
・ML
■使用材料(%)
・C99.0 G1.0
■継数(本)
・2
■適正エギ(号)
・1.8~3.5
■適正ライン(PE/号)
・0.4~1
■先径(mm)
・1.5
■グリップ長(mm)
・315
基本スペック
■標準全長(ft/cm)
・8’2″(249)
■希望本体価格(円)
・29,500
■標準自重(g)
・93
■仕舞寸法(cm)
・129.5
■パワー
・M
■使用材料(%)
・C99.0 G1.0
■継数(本)
・2
■適正エギ(号)
・2~3.5
■適正ライン(PE/号)
・0.4~1.2
■先径(mm)
・1.6
■グリップ長(mm)
・315
基本スペック
■標準全長(ft/cm)
・8’6″(259)
■希望本体価格(円)
・29,800
■標準自重(g)
・96
■仕舞寸法(cm)
・134
■パワー
・M
■使用材料(%)
・C99.0 G1.0
■継数(本)
・2
■適正エギ(号)
・2~3.5
■適正ライン(PE/号)
・0.4~1.2
■先径(mm)
・1.6
■グリップ長(mm)
・315
他社の同価格帯エギングロッドとの比較
さてここからは他社の同価格帯エギングロッドと比較していきましょう。
比較する機種は以下の2種類。
- シマノ「セフィアSS」
- ダイワ「エメラルダスMX」
順番に見ていきましょう。
シマノ「セフィアSS」との比較
「セフィアSS」はシマノのエギングブランド、セフィアのロッドの中で中堅グレードに位置するモデルです。
主な違いを表にしてみました。
主な仕様の違い | ラグゼEG S | セフィアSS |
重量 (86ML) | 94g | 102g |
リール 固定方式 | ダウンロック | アップロック |
ラインナップ | 4種類 | 14種類 |
ソリッド ティップ モデル | なし | あり 3機種 |
価格 | 29,000~29,800円 | 31,200円~34,000円 |
セフィアSSはラインナップが豊富であることが分かりますね。
ラグゼEG Sはラインナップが少ないながらより軽量です。
実釣インプレにて後述しますが、この価格帯では感度もかなりよいです。
希望の長さのラインナップがあり、感度と軽量さを重視するならラグゼEG S。
より短いまたは長いロッドや、よりやわらかいまたは硬いロッドが欲しいならセフィアSS。
といった感じで選ぶとよいでしょう。
筆者も一昔前のセフィアSSを使っていましたが、張りがあっていいロッドでした。
ちなみに、実売価格はセフィアSSの方が安めです。
当見出し内画像はそれぞれシマノ「セフィアSS」、がまかつ「ラグゼEG S」より
ダイワ「エメラルダスMX」との比較
「エメラルダスMX」はダイワのエギングブランド、エメラルダスの中で中間くらいに位置するモデルです。
主な違いを表にしてみました。
主な仕様の違い | ラグゼEG S | エメラルダス MX |
リール 固定方式 | ダウンロック | アップロック |
ラインナップ | 4種類 | 14種類 |
ソリッド ティップ モデル | なし | あり 6機種 |
マルチピース モデル | なし | あり 84ML-5・N 84M-5・N |
価格 | 29,000~29,800円 | 30,500円~35,000円 |
エメラルダスMXはラインナップが豊富です。
ただソリッドティップモデルが多いため、通常のチューブラータイプはセフィアSSよりは少なめ。
重量の差もほとんどないため、ダウンロックでシンプルなデザインならラグゼEG S、
マルチピースのパックロッドやソリッドティップモデルが欲しいならエメラルダスMX
といった感じで選ぶとよいでしょう。
ちなみに実売価格はこちらもエメラルダスMXの方が安いです。
ラグゼEG Sのインプレッション
ここからは実際に購入したラグゼEG Sをインプレしていきます。
ファーストインプレッション
まずは箱から出した状態でのインプレッションです。
トピックは3つです。
- デザイン
- ガイド
- 重さ
ひとつずつ順番に見ていきましょう。
デザイン
まずはデザインを見ていきましょう。
バットは塗膜が厚く、つやつやしています。
逆にティップ側のピースは巻き跡が分かる薄い塗膜。
カーボン調の装飾の上にモデル名と品番、適合するエギとラインの表記があります。
セパレート部にもカーボン調の装飾と飾り巻きあり。
つやのありなしでデザインに抑揚を持たせています。
グリップエンド部はシンプルでサイズも小さめ。
ロッドの特性に合っていると思います。
リールシートは富士工業社製のVSS16とKDPSフードナット。
シンプルなLUXXEのロゴが光ります。
ちなみに薬指と中指の間でリールフットをはさんでも余裕でブランクスに人差し指が届きます。
ブランクスタッチ派の方には嬉しい設計ですね。
ガイド
続きましてはガイドを見ていきましょう。
バットガイド(1番下のガイド)とその一つ上のガイドはKLガイド。
そのほかの1~6番のガイドは傾斜の付いたLDBガイド。
ちなみにすべて富士工業社製のステンレスフレーム、SiCガイドです。
重さ
最後は重さです。実際に計ってみました。
今回購入したS82MLのカタログスペックは92g、実測は91g。
十分「軽い」といえる重量でしょう。
実釣インプレッション
ここからはラグゼEG Sの実釣インプレッションです。
トピックは次の4つ。
- 感度
- パワー
- しゃくりの快適さ
- キャストフィール
順番に見ていきます。
感度
沈み根の上を通して抱いてきたアオリイカ。
フォールのテンションが抜けるようなあたりでしたがしっかり合わせることができました。
まずは感度ですが、この価格帯のロッドではかなり高感度です。
エギの着底もはっきりとわかり、特に硬いボトムの場合はびっくりするほど手元に感触が伝わってくるのが印象的でした。
もちろん潮流の向きや強弱などもわかりやすく、テンションが抜けるようなあたりもしっかりと感じ取ることができます。
パワー
今回は胴長23~24cmくらいのアオリイカを釣りましたが、
パワーは十分!といった感じです。
MLで繊細な感じのロッドですので、イカを掛けたらどうなるのかと思っていました。
が、実際にはパワーに不満はまったく感じません。
秋の新子シーズンでは、サイズが大きくなる終盤でも快適に使用できるパワーを持っています。
しゃくりの快適さ
この価格帯では一二を争うくらいしゃくりやすいです。
軽量でバランスがよいファーストテーパーなので、楽にしっかりとしゃくれます。
また、ティップのブレが少なく、収束も早いため疲れにくい。
長時間のエギングでも快適です。
キャストについて
リールシートからグリップエンドの距離は315mmと少し短め。
最後はキャストについてです。
軽くてバランスもよいため、キャスト後のティップのブレの収束も早いです。
振り抜きやすいロッドだと感じました。
ラインをチョークされている感触も少なく、糸抜けも良好。
過去に使っていたシマノのインターラインロッドよりも確実に飛距離が伸びています。
ただロッドの反発力は他メーカーのロッドと比べ低め。
キャスト時、エギの重さが乗り切っていないような感触があります。
また取り回しは良好ですが、グリップエンドが小さく、リアグリップも短め。
思いっきり振るより、コンパクトに振り抜くキャストが適しています。
ラグゼEG Sのメリット
ここからは、数多くあるエギングロッドの中からラグゼEG Sを選ぶメリットについてみていきましょう。
実際に購入し、イカを釣ってみて分かったラグゼEG Sのメリットは以下の3つです。
- 感度が高い
- 軽くて扱いやすい
- シンプルなデザイン
順を追ってみていきましょう。
感度が高い
このロッドの一番のメリットは「感度の高さ」でしょう。
エギの着底はいうまでもなく、潮の流れや強弱をしっかりと感じ取ることができます。
当然あたりもわかりやすく、「モゾッ」とか「フッ」って感じのラインテンションが抜ける感じのあたりもしっかりと合わせてイカを掛けることができます。
「引っ張っていくあたりやイカパンチは取れるんだけど…」
「しゃくったら乗ってたってことがよくあるんだよね」
そんな方には特に一度使ったもらいたいロッドです。
値段以上の高感度で、エギングがさらに楽しくなること請け合いです。
軽くて扱いやすい
「扱いやすさ」もまたこのロッドの大きなメリットでしょう。
同価格帯でも一二を争う92gという軽量さで、先おもりも感じず扱いやすいです。
また、グリップエンドからリールシートまでが短めで取り回しやすく、フローティングベストや衣服にも引っ掛かりにくく快適。
とりわけ、小柄な方やキャスト後にロッドを持つ手を変える方にとっては扱いやすいロッドでしょう。
シンプルなデザイン
シンプルなデザインであることもメリットでしょう。
昨今のエギングブームで作られた大手のエギングブランドでは、イメージカラーが設定してあります。(セフィアなら深紅、エメラルダスならエメラルドグリーン)
イメージカラーはロッドやリールに採用され、それらを合わせタックルを組むとカラーリングがばっちり決まります。
ですがロッドとリールで別メーカーのものを使用する場合はちぐはぐな色合いになってしまいます。
「そんなの全く気にならないよ」という方もいるでしょうが、大半の方はタックルのデザイン(色合い含む)を考慮していることでしょう。
なので今回試した「ラグゼEG S」のシンプルなデザインは、
「ユーザーの選択肢を狭めない」よいメリットだ、と言えると思います。
ちなみに今回はシマノのセフィアSSというリールを合わせて使用しました。
これはこれで充分ありなタックルの色合いだと思います。
ラグゼEG Sのデメリット
ここからはラグゼEG Sのデメリットも見ていきましょう。
デメリットは以下の通りです。
- キャストの質感がいまひとつ
キャストの感触がもう一歩
ラグゼEG Sは軽量で高感度、取り扱いやすいロッド。
ですが、キャストの「感触」だけはもう一歩といったところ。
軽量化に振って設計しているからか、キャスト時、ロッドからの反発は少し弱めに感じます。
そのため、しっかりロッドに重さを乗せたキャストをしても、「うまくキャストできた感」が少なく、
「もうちょい手ごたえがあったらいいな~」
と感じました。
しかしながら、前使っていたセフィアSS SIのS803MLよりエギの飛距離は伸びました。
なので、キャストの「性能」については満足しています。
まとめ:軽くて高感度、扱いやすいエギングロッド!小柄な方にもおすすめ!
今回はがまかつのエギングロッド、ラグゼEG Sを試してみました。
「軽くて高感度な、扱いやすいエギングロッド」
であることが分かっていただけたかと思います。
軽くて感度の高いエギングロッドをお探しの方はぜひ検討してみてください。
以上、佑(@yu_iianbai)でした!またね!